申し込みブラックとは?カードローン多重申込の期間と件数

カードローンを知る・学ぶ

申し込みブラックとは?カードローン多重申込の期間と件数

カードローンの審査に通らない原因のひとつに、「申し込みブラック」があります。

カードローンには所定の審査がありますので、申し込みさえすれば誰でも利用できるわけではありません。

審査に落ちるのが心配だからといって、一度に複数のカードローンに申し込むと、申し込みブラックの状態となり、かえって審査に通りづらくなる場合があります。

この記事では、カードローンの申し込みブラックとは何か?について解説します。

申し込みブラックになる原因や解消されるまでの期間などを説明しますので、カードローンに多重申込みをされた方は、ぜひ参考にしてください。

カードローンの申し込みブラックとは?

申し込みブラックとは信用情報に記録されたローンやクレジットカードへの申し込みに関する情報が1ヵ月間に3回以上ある人を示す言葉です。

「ブラックリスト」という言葉を聞いたことはないでしょうか?

ブラックリストとは、カードローンやクレジットカードの返済が一定期間滞った場合や、破産が生じた場合などに、金融機関が加盟する信用情報機関に、事故情報(異動情報・延滞情報・ネガティブ情報ともいう)として登録されている状態のことをいいます。

実際には「ブラックリスト」という一覧表のようなリストは存在しないのですが、信用情報機関に事故情報が載る(信用情報に傷がつく)と、一定期間ローンの審査に通りづらくなるので気をつけましょう!

カードローンに申し込むと信用情報機関に登録される

カードローンに申し込むと、信用情報には以下の情報が記録されます。

  • 氏名
  • 住所
  • 生年月日
  • 電話番号
  • 日時
  • 照会区分
  • 申込区分
  • 契約予定額
  • 支払予定回数
  • 商品名

この情報によって、いつ、いくら、何回払いで、何の商品に申込をしたのかということが分かるようになっています。

なお、申込情報に記録される情報は、ローン、クレジットカード、割賦販売などの情報です。

割賦販売とは、携帯電話の端末代金や電気屋さんでの商品代金の分割購入などを指します。

月3回以上の多重申し込みでブラックとなる

申込情報が月に3回以上あると一般的に申し込みブラックとよばれます。

ただし、申込情報をどのように判断するのかは審査する側がそれぞれの基準で他の情報と合わせて総合的に判断しており、月に3回以上の申込情報があるからといって必ずしも審査に通らないというわけではありません。

申し込みブラックによるカードローン審査への影響

では、申し込みブラックが審査に不利になるのはなぜなのでしょうか?理由としては以下の3つをあげることができます。

お金に困っている人と判断される

もしも「誰かにお金を貸してほしい」と頼まれたとして、その人が他の人にもお金を貸してほしいと頼んでいたらその人のことを信用してお金を貸すでしょうか?

「よほどお金に困っている」と考えて、そのような人は一般的に信用されません。

ローンの審査でも同じことで、申し込みが多いという事象そのものが信頼できない人と思われてしまうため審査で不利になってしまうのです。

信用情報からは見えない隠れ借金があると疑われる

借金をするとその借り入れの内容は信用情報へ登録されます。

しかし、信用情報に登録されるのは銀行や信用金庫などの金融機関と消費者金融やカード会社などの貸金業者からだけで、ヤミ金などのその他からの借り入れは登録されません。

信用情報からはお金に困っているとわからないのに、申込情報が多いと「信用情報からは見えない借金があるのかもしれない」と判断されてしまいます。

もしその人がヤミ金からお金を借りている場合には、確実に銀行や貸金業者からの借金の返済よりもヤミ金への返済を優先するため、銀行や貸金業者の返済は後回しになってしまいます。

お金を貸す側として見れば、ヤミ金からの借入がある可能性がある人にわざわざ融資をしないため、申し込みブラックの人には融資を敬遠するのです。

他社の貸付リスクを自社で負うことになる

申込情報には審査で否決となったことも登録されます。

競合他社の審査に落ちたということは、その人は他社では引き受けられないリスクを持っている人ということです。

わざわざライバル社のリスクを自社が背負うことになるため、申し込みブラックの人は審査に通りにくいという側面もあります。

ただし、消費者金融の審査で、銀行への申し込みが否決となっている情報を見つけた場合には、審査で問題にならないことが多いようです。(後述)

銀行カードローンへの申し込みは消費者金融に影響する?

消費者金融の審査では、銀行への申込情報はそれほどマイナスとはなりません。

お金を借りたいと思ったときに多くの人が最初に申し込むのは消費者金融ではなく銀行です。銀行のほうが消費者金融よりも安心感がありますし、銀行カードローンはより金利が低いためです。

しかし、銀行カードローンは審査が厳しいので審査に落ちてしまうことがよくあります。つまり、消費者金融に申し込みをする人の多くが銀行カードローンの審査に落ちた人です。

このため、消費者金融の審査において銀行への申込情報が多くても「お金に困っている」とか「隠れた借金があるかもしれない」という判断にはなりません。

むしろ、銀行には負えないリスクの人に融資を行うのが消費者金融の市場ですので、銀行への申込情報が多いからといって消費者金融では申し込みブラックで否決とはならないのです。

消費者金融の審査で不利となる申込情報とは?

消費者金融の審査において、申し込みブラックとして審査に不利になるのは、消費者金融とクレジットカードの申込情報です。

消費者金融とクレジットカードの審査の難易度は同程度ですので、申込情報が多い人は「よほどお金に困っている人」「隠れた借金があるかもしれない」と判断されることが多く、審査の難易度が同程度の消費者金融やクレジットカードの審査に落ちている人を審査に通すことは「他社のリスクを自社で背負う」ということになってしまうため、申し込みブラックと判断されて、審査に不利になるのです。

カードローンの2社同時申込みは意味がある?

審査に通るかどうか不安だから、2社以上の複数のカードローンに同時に申し込むという人も少なくありません。

同時申込みをすれば2社ともに申込情報が記録されていない状態で審査を受けられるようにも思えます。ですが2社同時申込みには意味があるのでしょうか?

申し込みの履歴が信用情報機関に登録されるタイミング

そもそも申込情報はどのタイミングで信用情報へ記録されるのでしょうか?申込情報が登録されるタイミングは、申込後にローン会社が審査に入ったタイミングで記録されます。

2社のうち1社では必ずカードローンの同時申込がバレる

A社とB社に同時にローンの申し込みをしたとしても、A社とB社が完全に同時に審査を開始させない限りは、必ずどちらかの審査では、どちらかに申し込みをしたことが分かってしまいます。

A社の審査が先にスタートしたときにB社の審査ではA社への申し込みがわかってしまうので、2社同時に申し込む意味はまったくありません。

意味がないばかりかマイナス面が大きい

2社同時申込みは、必ずあとに審査を開始した方にバレる仕組みです。

仮にA社B社の審査に落ちてしまった場合には、信用情報には申込情報が2つ蓄積されてしまいます。そのあとC社に申し込んだとしても、2社に同時の申し込みを行ったことと、2社の審査に落ちたという情報が審査に反映されより審査に不利になるだけです。

このように、複数同時申込みはただ申込情報が蓄積されて審査で不利な状態になるだけです。

複数のカードローンへの同時申込みはまったく意味がないばかりか、マイナスのほうが大きいため絶対にやめるべきです。

申し込みブラックが解除されるまでの期間

申込情報はずっと信用情報に残ってしまうのでしょうか?

そのようなことはありません。申込情報は一定期間経過すると削除されるため、一度審査に落ちたら基本的にはその情報が消えるまでは申し込みを控えたほうがよいでしょう。

また、申込情報を記録する信用情報機関は何に申し込んだのかによって異なります。

加盟信用情報機関
CICクレジットカード・割賦販売
JICC消費者金融
KSC銀行・信用金庫などの金融機関

なお、これらの情報は信用情報機関相互で交換しているため、何に申し込みをしても結局はその申込情報がそれぞれの信用情報機関に記録されることになります。

消費者金融とクレジットカードは6ヵ月

消費者金融が加盟している指定信用情報機関はCICとJICCの2社です。

信用情報機関のCICとJICCでは、ローン(キャッシング)やクレジットカードの申し込みや契約に関する情報が登録されていますが、申し込みに関する情報の保有期間は6ヵ月と定められています。このため、最後の申し込みから6ヵ月以上経過すれば申込情報はクリアになります。

申込情報が多い人はそれ以上の申し込みをしても審査に通過する可能性は低いですし、新たな申し込みをしたことによってそこからまた、6ヵ月間は申込情報が記録されてしまいますので、一度でも審査に落ちたらその後6ヵ月は申し込みを控えたほうがよいでしょう。

銀行カードローンは12ヵ月

銀行カードローンの審査では、銀行が加盟している信用情報機関KSC(全国銀行個人信用情報センター)で信用情報を照会しています。

銀行などの金融機関からの借入の情報を記録しているKSCに登録されている申込情報の保有期間は12ヵ月です。

最後の申し込みから7ヵ月目からはCICとJICCでは申込情報が消えていますが、保有期間が1年のKSCには申込情報がまだ残っているため、消費者金融の審査では申し込みブラックにならない人も、銀行の審査では申し込みブラックで否決になるということがあるのです。

この点が、銀行のほうが消費者金融よりも審査が厳しい理由の1つでもあります。

消費者金融やクレジットカードの審査ではKSCには照会を行いませんが、一度でも銀行の審査に落ちてしまい、再度同じ銀行へ申し込みをしたいと考えている人は、最後の審査に落ちてから12ヵ月以内は申し込みをしても審査に不利となり新たな申込情報を蓄積するだけになってしまいます。

まとめ

申し込みブラックとは、一般的には1ヵ月間に3回以上ローンや借入金の申込情報が信用情報に記録されている人を指します。

しかし、申し込みブラックだからといって必ずしも審査に落ちるわけではなく、何度も申し込んだことに合理性がある申込情報であるような場合には審査に通ることもあります。

また、1ヵ月間に3回未満でも不可解な申込情報が多いような場合には審査に落ちてしまうこともあります。

ローンの審査に落ちるには必ず理由があります。この理由を解決することなく何度も申し込みを重ねても申込情報が多くなり、申し込みブラックとして審査に落ちる確率が高くなるだけです。

むやみにローンの申し込みをするのはマイナスになるだけですのでやめておきましょう。

この記事の執筆者

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知って得するお金の情報サイト「知っ得!カードローン」の運営者です。キャッシング専門ライターとして活動を始めてから、今年で6年目になります。貸金業務取扱主任者資格、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(FP)、日商簿記検定2級に合格。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。