カードローンを返すためにカードローンを借りるのはダメ?

カードローン返済

カードローンの返済日にお金がなくて、別のカードローンから借りる人がいます。

なかには「自分は上手くやれるから」と手持ち現金があるのにこうしている人もいますが、銀行員としてこれは今すぐにやめて欲しいです!

今回はカードローンを返すためにカードローンを借りることがなぜいけないのか?についてお話します。

決して道義的にダメ、などのきれいごとではなく、現実に起こりうる困ったことがいくつもあるからなのです。

銀行員として、カードローンの返済で失敗した人を何人も見てきた経験からの話ですので、ぜひ参考にしてください。

カードローンの返済のためにカードローンを借りてはダメ

返済のために借金をする、これを俗に「自転車操業」と言います。

借入を返済するには給料や事業の利益など、自分で作り出したお金を充てるのが大原則です。

ひとつの借入を別の借入で返済すれば、元金は減らずに利息は膨らみ続け、借入は増えるばかりです。

このことは一般常識としてわかっているはずですが、わかっていても結果的に「自転車操業」してしまう人がいるのも事実です。

これはカードローンに限ったことではなく、例えば事業資金も同じで、銀行は過去の事例からこれがダメなことを熟知していますので、ダメだと言えるのです。

カードローンを返すためにカードローンを借りてはいけない5つの理由

ここからはカードローン返済のためにカードローンを借りるのがなぜダメなのか?その理由を以下のように5つ、具体的に説明していきます。

カードローン返済のためにカードローンを借りてはダメな5つの理由
  • 自分の思ったとおりにはいかない
  • 「借りて返して」いることは、個人信用情報に記録される
  • 「借りて返して」を続けていると新しいカードローン審査は通らない?
  • 計算違いは命取りになる
  • 結局一杯いっぱいになる

理由その1.自分の思ったとおりにはいかないから

3つの理由に共通することですが、まずお伝えしたいのは自分の思ったとおりにはいかない、ということです。

そのわけは以下2つの項で説明しますが、いつも借金返済のことを考えなくてはならなくなり、精神的にも大きなプレッシャーになります。

また病気や事故、家族の不幸など突発的な原因で自分が描いたシナリオ通りにいかなくなることも多く、私も銀行員としてこうした例をいくつも見てきました。

一度狂った歯車は、そう簡単に元通りに戻すことはできません。

「自分の思ったとおりにはいかない」説教臭いかも知れませんが、これは銀行員として強く伝えたいことです。

理由その2.「借りて返して」いることは個人信用情報に記録される

こうした状況のとき、個人信用情報にもその記録が残ります。

カードローンや住宅ローンなどは毎月決まった日にちゃんと返済されている場合でも、その履歴が残ります。

このこと自体は悪いことではありませんが、複数のカードローンで毎月の返済履歴が残るということは同時に使っている何よりの証拠になってしまいます。

また数日間の遅れも同様に記録され、これはカードローンの審査をする人間にはわかりますので注意が必要です。

理由その3.「借りて返して」を続けていると新しいカードローン審査は通らない

新しくカードローンを申込んだ場合、審査の過程で上記した個人信用情報を調査します。

そこで「借りて返して」いることがわかってしまえば、審査が通ることはないでしょう。数日間の遅れも当然審査落ちです。

数日の遅れだけなら、必ずしも即審査落ちにならないかも知れませんが、今回のように「借りて返して」いる人は破綻する可能性が高くなるので無理なのです。その理由は次で説明していきます。

ちなみに、個人信用情報は住宅ローンや車のローンなどの審査でもチェックしますので、これらローンの審査もまず通らないと思われます。

理由その4.計算違いは命取りになるから

「自分ではちゃんと計算して、返済日も完璧に覚えているから大丈夫」こう思っていても思い違いや計算違いがあると、それは命取りになってしまいます。

カードローンは延滞すると貸越機能が停止し、借りることができなくなります。

その延滞がなくなれば、一般的には翌日からそのカードローンはまた利用可能になります。

では、例えばA銀行のカードローンの返済金を、B銀行カードローンから借りて返済しようとしていた人がいたとします。

このときB銀行カードローンの返済が遅れていたらどうなるでしょう?

B銀行カードローンが延滞して借入できないので、当然ですがA銀行カードローンの返済もできず延滞になります。

この時点で延滞は2社になり、こういう人は他にもカードローンを借りている場合が多いので、あっという間に全てのカードローンが延滞になってしまいます。

一度の計算違いで借りて返すつもりの「借りて」ができなくなり、最終的に全部が延滞になる。残念ながらこういったケースを何人も見てきました。

本当に良くあることですのでこれは注意してください。

理由その5.結局一杯いっぱいになるから

1社だけ借りていれば良かったのに、返済用だからと他社カードローンに手を出すと、結局は返済のためと決めていたカードローンも余分に借りてしまうことになり、限度の空き枠はどんどん無くなっていき、やがて全部が「一杯いっぱい」になる。これも良くあるケースです。

そもそもカードローンは使いやすさが利点で、もっと言えば「使わせるようになっている」ものです。だからその「落とし穴」嵌まらない気持ちが必要です。

落とし穴と表現はしましたが、使うかどうかは当然自己責任です。

じゃあどうすればいいの?~解決策について銀行員の考え

計算して複数カードローンを使う人ばかりではなく、本当に困って仕方なく複数のカードローンを利用している人も多いと思います。

そういう人がこの記事を読めば「じゃあどうすればいいんだよ!」と思うかも知れません。

では、解決策はないのでしょうか?銀行員として考えることをこれから説明します。

ただし申し上げておきますが、これから話すことは個人的見解であり、特定の商品などを推奨するものではありませんので、その選択や判断はお任せします。

銀行員が考える最善策~ただし誰でも可能かはわからない

最善策は親兄弟、親類からの援助です。これについてあまり詳しい説明は不要でしょう。

金利は不要ですし、あるとき払いの催促なしで親の援助なら返さなくて良くなるかも知れません。

ただし家庭の事情は人それぞれです。実家に資金援助できるような余裕が無い、あるいは関係が疎遠かもかも知れません。

また親類縁者の場合にはあとになって返済を強く迫られ、むしろ援助してもらわなかったほうが良かったというようなケースも見たことがあります。

こうしたことから誰でも可能か?はわからないと前置きしました。

しかし、これが可能であるならやはり親兄弟からの援助が最善だと思います。

銀行員が考える事前の策~これが一番現実的だと思う

事前策、そして一番現実的なのはいわゆるおまとめローンです。

複数カードローンを利用している人が対象ですので、今回テーマに最も合っていると思います。

個人信用情報についても、複数カードローンの返済履歴はまず問題にならないでしょう。また延滞についても、もちろん程度にもよりますが一般的なカードローンに比べれば許容範囲は広いと思われます。

ただし、金利は高めのものが多いようですし、もちろん審査に通るかという問題もあります。

申込むことは誰でもできるので、そういった意味では親兄弟の援助よりは現実的だとは思いますが、利用するかどうかは慎重に考えるべきです。

おまとめローンはあくまで借金が一本化されるだけで、借入がなくなるわけではありませんので、銀行員としては手放しでおすすめできないのです。

解決するためでも、絶対にやってはいけないこと

複数ある借入をどうするか?この解決については他にも「債務整理」「自己破産」などがありますが、こちらについては銀行員が語るものではありませんので、省略させてもらいます。

ただ他のサイトの中には「住宅ローンを利用して債務一本化」「リフォームローンで借入をおまとめできる」と断言しているところもあります。

特定サイトへの具体的コメントは避けますが、上記のキーワードだけ見れば、これは絶対にやってはいけません!

住宅ローンやリフォームローンは自分が住む家のための借入で、年末の住宅ローン減税でもわかるようにいろいろな面で優遇されています。

上記したのは、この優遇を悪用して嘘の見積もりを作ったり契約書を偽造したりして、金利の低い住宅ローンを借りてカードローンを返済させるものです。

これは虚偽の資金使途で借入することで、あとになって事実が判明すれば即座に全額返済を求められ、もちろんそのあとどこからも一切借入はできなくなります。

厳密に言えば資料の偽造など悪質な行為ですので、最悪の場合には詐欺などで訴えられる可能性すらあります。

銀行員として、こうした誘いには乗って欲しくありませんし、そもそもこのような取扱をする業者と付き合うこと自体が非常に危険だということをぜひ覚えておいてください。

まとめ

「ご利用は計画的に」。このフレーズは実に深い言葉で、今回のテーマを如実に表しています。

カードローンは上記したように使いやすく、そして使わせるようできています。

もちろんこれはカードローンという商品の特性であり、決して否定するつもりはありません。

しかしながら今回お話ししたようなケースを考えた時、やはり「ご利用は計画的に」という言葉に、注意しなければいけないことが全て凝縮されているように感じます。

ですから、どうかカードローンのご利用は計画的に!