消費者金融は審査が甘い(緩い)?

カードローン審査

消費者金融は審査が甘い(緩い)?

「消費者金融は審査が甘い、だから審査にも通りやすい」そう漠然と考えている人も多いのではないでしょうか?

確かに消費者金融のカードローンは銀行よりも審査が甘い側面もありますが、誰でも審査に通るわけではありません。

審査の基準を満たしていない人は、消費者金融のカードローン審査に落ちてしまう可能性もあるのです。

また、「消費者金融 審査 甘い」と検索しても、オススメされるのはローカルな貸金業者ばかりで、大手と比べると利便性やサービス面では大きく見劣りします。

お金を借りるときは不安がつきものなので、なるべく安心感のある大手の消費者金融を選びたいですよね。

消費者金融はどのような審査基準で融資の判断を行っているのでしょうか?また、審査が甘くて通りやすい消費者金融のカードローンなんて本当にあるのでしょうか?

この記事では、大手消費者金融の審査基準について元銀行員の筆者があらゆる角度から解説します。

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消費者金融は審査が甘い?

消費者金融の審査は本当に甘いのでしょうか?

消費者金融のカードローンは審査が甘いという意見はよく耳にしますが、実際には必ず審査に通るほど甘くはありません。

消費者金融ではしっかりと審査が行われ、融資をしていい人物かどうかをさまざまな審査項目からチェックをします。

消費金融の審査は甘くない

消費者金融は必ず申込者の審査を行います。

消費者金融の審査にはさまざまな基準が設けられており、その基準に満たない人はカードローンの審査に落ちてしまいます。

実際に大手消費者金融の審査通過率は約45.0%前後です。半分以上の人が審査に落ちていることを鑑みれば、必ずしも消費者金融は審査が甘いとはいえません。

皆さんが考えているほど消費者金融の審査は甘くないのです。

信用情報を厳しくチェック

まず消費者金融の審査では信用情報を必ずチェックします。

信用情報をチェックした結果、審査落ちになる人は数多く存在します。

信用情報では具体的に以下のような内容をチェックしています。

①ブラックリストでないかどうか

信用情報に事故情報が記録されているかどうかをチェック(後述)。

②他社借入はどのくらいか

他からの借入金の金額と借入本数がどのくらいあるかをチェックし、総量規制の範囲内であるかどうかや多重債務者でないかを確認。

③他の支払状況はどうか

他社からの借入金やクレジットカードの支払いに遅れがないかなどの返済実績をチェック。

なお、意外と知られていませんが、スマホ端末代金の分割払の支払状況もここでチェックされる。

④申込状況はどのくらいか

信用情報には過去半年(銀行への申し込みは1年)のローンやクレジットカードへの申し込みの情報が記録されており、その申し込みがどの程度あるかをチェックし、お金に困っている人かどうかをチェックしている。

消費者金融は信用情報の照会を通じて、その人のお金に関する人となりをしっかりと審査しているのです。

勤続年数や年収などをスコアリング

消費者金融の審査では、年収や職業などの属性を数値化するスコアリング(自動与信システム)があります。

スコアリングの合計点が審査通過の基準値を超えた場合に限り、消費者金融の審査を通過できる仕組みになります。

アコム・プロミス・アイフル・SMBCモビットなどの大手消費者金融ではスコアリングをコンピューターが自動で行っています。

消費者金融の仮審査はコンピューターによるスコアリングでほぼ自動化されているため審査結果が早くわかる仕組みです。ただし、スコアリングの合計点が低い人は審査基準には満たないため審査に落ちることとなります。

消費者金融でも審査に落ちる可能性は十分にある

このように審査が甘いとか緩いと考えられることが多い消費者金融でも審査に落ちてしまう可能性が十分にあります。

そもそも「甘い審査で必ず借りられるカードローン」などは絶対に存在しないと考えたほうがいいでしょう。

消費者金融の審査が甘いと言われる理由

消費者金融は審査が甘いと言われることも多いのですが、決して審査が甘いわけではありません。

ではなぜ口コミや評判などで「消費者金融は審査が甘い」と言われているのでしょうか?それは消費者金融の審査には銀行カードローンにはないさまざまな特徴があるためです。

審査が早い消費者金融は甘い

大手の消費者金融は審査の時間が早く、最短で即日融資も可能なため審査が甘いと思われています。

大手の消費者金融は審査回答まで最短30分~1時間程度です。そのため「審査時間が短い=審査が甘い」と考える人が多いようです。

しかし、先ほど説明したように、大手の消費者金融は審査の時間を早くするために審査のシステムをコンピューター化するなどの体制を構築しているため早いのであって、審査時間が短いから審査が甘いというわけではありません。

銀行カードローンよりも金利が高い

消費者金融の金利は18.0%程度です。

銀行カードローンの金利が14.0%程度であることから、「金利の高い消費者金融よりも審査が甘い」と考えている人が多いようです。

確かに、銀行よりも審査の基準は甘いですが、総量規制などの問題でこれ以上消費者金融から借りられない人は、逆に銀行カードローンであれば借りられる可能性があります。

銀行よりも金利が高いからといって、必ずしも消費者金融は審査が甘いということにはなりません。

銀行カードローンの審査に落ちても消費者金融なら通る

「銀行カードローンの審査に落ちても、消費者金融であれば借りられるから消費者金融の審査が甘い」と考えている人が多いようです。

確かに、基本的には銀行カードローンのほうが審査は厳しくなっています。

カードローンの保証料や経費などを一切考えず、単純に金利差だけで考えた場合、銀行カードローンの金利が14.0%とすると、銀行はリスク14.0%の人までしか融資を行いません。

しかし、消費者金融の金利が18.0%とすると、消費者金融ではリスク18.0%までの人に融資を行うことができます。

このため、リスク15.0%~18.0%までの人は銀行カードローンの審査に落ちたとしても、消費者金融の審査には通過できる可能性が高いといえますが、リスク18.0%を超えるといくら消費者金融でもお金を借りることはできません。

消費者金融の審査が必ずしも甘いということにはならないのです。

保証会社の保証なし

消費者金融のカードローンには保証会社がつきません。

一般的に「銀行カードローンの審査が厳しいのは保証会社の審査が厳しいからだ」という意見が多いため、保証会社がつかない消費者金融カードローンの審査は甘いと考えている人が多いようです。

しかし、保証会社がつかないということは、貸したお金の返済が焦げ付いたときには消費者金融が自社で貸し倒れのリスクをすべて負わなければなりません。

このため、銀行のように「保証会社の保証さえつけば融資をする」という曖昧な審査は行っていません。しっかりと自社のリスク許容度に合わせて厳格な審査を行っています。

少額の融資が基本だから

消費者金融では最初は数十万円単位の少額融資しか行わないのが基本となっています。

少ない金額であれば簡単に審査に通過できるだろうと考えている人がいますがそんなことはありません。

少額であってもしっかりと審査を行いますし、そもそも消費者金融が少額融資を基本とする理由は総量規制という融資額についての決まりがあるため、高額の融資を行っていないのです。

甘くない消費者金融の審査基準

消費者金融も厳格に審査を行っています。

審査の基準を満たせない人には融資を実行することはありません。

消費者金融では、どのような審査基準で融資の判断をしているのでしょうか?

ブラックの人には絶対に融資しない

プロミス・アイフル・SMBCモビットなどの大手の消費者金融では、信用情報がブラックの人には絶対に融資を行いません。

ブラックとは信用情報に以下の情報が記録されている人です。

  • 自己破産:法的な手段によって借金をリセットした
  • 個人再生:法的な手段によって借金を減額した
  • 長期延滞:一般的にはクレジットカードや借入の支払いを61日以上の延滞
  • 強制解約:携帯電話やクレジットカードなどの契約を強制的に解約された
  • 代位弁済:返済が滞り、保証会社が銀行などに返済を立て替えた

大手消費者金融では、審査の際にCICとJICCという2つの指定信用情報機関に信用情報の照会を行います。

信用情報機関に登録されている事故情報は発生日から5年後に抹消されます。したがって、信用情報に事故情報がある人は、事故発生日から5年間は大手消費者金融からお金を借りられないというわけです。

多重債務者は借り入れが難しい

多重債務者も審査に通過することがとても難しくなります。

多重債務者とは、一般的に4本以上の借り入れがある人のことをいいます。すでに3本以上の借り入れがある人は4本目以降のローンは審査に通ることが不可能です。

カードローン会社のホームページには「お試し診断」というものがありますが、ここで借入本数が3本以上ある人は「借入可能と判断されます」とは表示されません。

多重債務者は借金の返済を借金で行うという悪循環に陥る可能性が非常に高いため、審査では多重債務ということに消費者金融はとても敏感になっています。

多重債務者が審査に通るほど消費者金融は甘くありません。

総量規制という厳格なルールがある

消費者金融は総量規制の対象となります。他社借入と合わせて年収の3分の1以内しか借りられません。

このため、すでに他の消費者金融からの借入や、クレジットカードのキャッシングなどで年収の3分の1の枠を使い切ってしまっている人は、どんなに他の属性に問題がなくても審査に通過することは不可能です。

これこそが、総量規制対象外の銀行カードローンに比べて明確に審査が厳しい点であるといえるでしょう。

属性の評価が低い人はスコアリングで弾く

先ほど述べたように、消費者金融の審査では信用情報や勤務先、年収や勤続年数などを点数化するスコアリング審査を行います。

ここでスコアリングの基準点を超えなければ、消費者金融の審査には通過することができません。

スコアリングの基準点が何点になるのかは審査のトップシークレットですので、消費者金融とはいえ詳細は明らかにされてはいません。

しかし、職業は公務員や上場企業の会社員は評価が高いのですが、自営業者やアルバイト・パートは低評価となります。

年収は低いよりも高いほうがカードローンの審査では有利です。勤続年数も1年未満の短期間よりも3年以上の実績があると有利になります。

在籍確認を完了しなければお金を貸さない

カードローンの審査では、必ず申込時に申告した勤務先に在籍確認を行っています。

どのカードローンでも在籍確認の方法は基本的には電話ですが、SMBCモビットの「WEB完結」は健康保険証から確認を行ってくれるので電話連絡なしで借りられます。

いずれの方法でも、勤務先の確認ができない場合には絶対に審査を通過することはできません。

大手消費者金融は本人名義の収入がある人に対してしか融資をしないため、在籍確認ができない人は勤務先がないとみなされ、そもそも申込基準を満たしていないという判断をされ審査落ちになります。

審査が甘い消費者金融は闇金

消費者金融の審査は決して甘くはありません。

消費者金融は金融庁登録の貸金業者です。合法的な貸金業者の中で「当社が審査は甘いです」と謳っているローンは皆無です。

このような甘い言葉を喧伝している業者と取引をする際には、十分な注意が必要です。

審査が甘いローンなど存在しない

消費者金融は審査が甘いわけではありません。「審査は厳しい」のです。

それぞれの貸主側で決められた審査の基準に則って、厳しい審査が行われています。

筆者が銀行に勤務していたときには、銀行や会社から必ず審査に通過できるというような確定的な表現を顧客に対してすることは絶対に禁止されていました。

顧客は「お金を借りられる」と解釈してしまい、現実には審査に落ちる可能性が否定できないためです。

このため、「必ず審査に通る」とか「審査が甘い」というローンは絶対に存在しません。

コンプライアンス上、確定的な表現は合法の業者では禁止されているため、甘い言葉を喧伝する業者は基本的に「ヤミ金ではないか」という疑いの目線で見たほうがいいでしょう。

審査甘いが謳い文句の消費者金融には要注意

合法業者は内部規定によって「必ず審査に通る」とか「審査が甘い」などという表現は禁止されています。

このため、甘い言葉を謳う業者は限りなくヤミ金の可能性が高いといえます。

ヤミ金の手口は、利息しか返済して行くことができないような法外な金利を設定します。一度お金を貸したあとは、半永久的に利息を払わせ続けるということを最初から目的にしています。

例えば100万円を金利30%で借りた場合には、利息の支払いだけで年間30万円の利払いが発生します。利息だけでも月額25,000円も支払う計算です。

ヤミ金はなんとかしてお金に困っている人を甘い言葉で誘い、お金を貸そうとしています。いくらお金に困っているからといっても、「無審査ですぐ借りられる」など甘い言葉に乗せられてヤミ金からお金を借りないように注意してください。

知らない消費者金融からお金を借りないように注意する

日本には無数の消費者金融が存在します。

プロミス・アイフル・SMBCモビットなどのメジャーな消費者金融はよく知られていますが、名前すら聞いたことがないような貸金業者は数多く存在します。

名前を聞いたことがない業者が合法の貸金業者なのか、ヤミ金なのかを自分で判断することは非常に困難です。

ヤミ金の中には、ホームページ上で「闇金に注意してください」という表記をして、ヤミ金ではないと偽装している業者も存在するためです。

このため、名前を聞いたことがない業者からお金を借りようとする際には、必ず当該業者が金融庁の登録貸金業者かどうかの確認を怠らないようにしましょう。

金融庁の登録貸金業者検索サービスを活用

金融庁に登録している貸金業者は金融庁に業務を監督されているため、基本的には法令遵守で業務を行っていると考えて差し支えありません。このため、金融庁の登録貸金業者かどうかの確認は非常に重要なのです。

金融庁ホームページ内の「登録貸金業者情報検索サービス」から、金融庁に登録されている貸金業者を検索することができます。

社名、電話番号、本店住所、登録番号などから金融庁登録の業者を検索し、ここでヒットしない業者はすべてヤミ金であると判断し、絶対に取引をしないようにしましょう。

まとめ

消費者金融は審査に甘いわけではありません。

むしろ厳しい審査が行われ、消費者金融各社の審査基準を満たしていなければ審査落ちの可能性も十分にあります。

ヤミ金は消費者金融などからお金を借りられない人、お金に困った人に対してなんとか融資をしようと甘い言葉を喧伝しています。

一度でもお金を借りてしまうとあとが大変ですので、絶対にヤミ金からは絶対にお金を借りないでください。

この記事の執筆者

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知って得するお金の情報サイト「知っ得!カードローン」の運営者です。キャッシング専門ライターとして活動を始めてから、今年で6年目になります。貸金業務取扱主任者資格、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(FP)、日商簿記検定2級に合格。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。