カードローンで督促(催促)の電話や督促状がきた!無視するとどうなる?

2018年12月31日

カードローンを延滞すると督促する電話や督促状が届くようになります。

まず、そもそも「延滞」「督促」とはどういう意味なのでしょうか。

  • 延滞(えんたい)=借金の返済が滞ること
  • 督促(とくそく)=借金の返済を迫ること

督促と似た言葉で「催促(さいそく)」がありますが、これは「早く返済するように促す」という意味で、延滞した場合に返済を求めるときには督促という言葉を銀行では使います。それだけ督促という言葉のほうが重いということです。

この記事では、カードローンを延滞するといつ・どのタイミングで、どのような連絡方法で督促があるのか、督促の基準やレベル感をわかりやすく説明していきます。

カードローンの督促について~銀行の督促のやり方

最初に、銀行の督促のやり方からお話していきます。

ひとことでいうと、銀行の督促は「事務的」です。なぜなら銀行(ノンバンクなども)のカードローンは保証会社の保証付きが主流で、この保証会社の保証付きカードローンには代位弁済という仕組みがあるからです。

保証付きカードローンは、返済してもらえなくても、最終的には保証会社が借金を全額立替払いしてくれます。これを「代位弁済」(略して代弁・だいべん)といいます。

代位弁済の仕組みがあるので、銀行は借金の取りっぱぐれはありません。前もって保証会社との取り決めで督促の基準、ルールといったものが決まっていて、銀行はその取り決めどおりに督促すればいいだけです。

銀行のカードローン督促は事務的

結論からいえば、銀行は保証会社との取り決めを最低限満たすために、形だけでも督促の連絡をすればいいのです。

延滞してから代位弁済になるまでの間、銀行は督促連絡した事実をしっかり記録して残しており、その理由は2つあります。

1つ目の理由は、「延滞している債務者(顧客のことです。以後「債務者」と表現します)との交渉の内容を記録するため」です。

延滞している債務者に対して、確実に連絡しましたという証拠となる記録を残すことで、「いつ、誰に督促連絡をしたか?」をすぐに確認できることが大切であるためです。

2つ目の理由は、「保証会社に対して『ちゃんと決められた督促の連絡はしましたよ』」ということを客観的にわかるような証拠を残すということです。

「督促して返済してもらったかどうか?」は銀行にとって一番大事なことではなく、あくまでも「督促した」という事実が一番大切なわけですので、連絡したという記録を必ず残すことは重要といえます。

銀行と保証会社の間で最初から取り決められている代位弁済ですので、銀行は督促の義務を果たせばいいだけです。

カードローンの督促も経費節減~徹底して省力化

銀行の中には、省力化のため子会社の電話専用オペレーターに督促連絡を下請けしているところがあります。これは、督促業務に係る経費を少しでも削減することが狙いでもあります。

実際のところ、オペレーターは若い女性が多いので口調はやさしく、内容も「督促」しているというより、延滞していることをお知らせしています、といった印象です。

ここまで説明したように、「連絡した」という実績が重要であるため、強く返済を迫ったりはしません。連絡している電話の向こう側は「ただ事務的に仕事をこなしているだけ」なのです。

そのため、銀行としては督促業務についてのコスト削減をするため、子会社などに督促業務を下請けしているところもあるということです。

余談ですが、督促連絡にもいくつかルールがあり、脅迫や強圧的な督促は禁止されています。しかし、銀行も金貸しですので、借金が延滞したら当然督促しなければなりません。
言葉を慎重に選び、高圧的にならないようにしたうえで、返済させるように相手の心理に訴える交渉をするためにも、交渉についての経験やテクニックも必要であるといえます。
督促業務というのは、銀行員としては重要な仕事といえますが、昨今の経済状況を鑑みると、コスト削減などをして利益を確保するための動きが強くなっているといえます。
そのため、銀行としては督促業務についてのコスト削減をするため、子会社などに督促業務を下請けしているところもあるということです。

督促の具体的な方法~連絡の順番とタイミング

では、実際の督促の流れとはどのようになっているのでしょうか?

督促連絡のおおまかな流れは以下のとおりです。

電話の督促連絡は多くても3回→文書も3回→そして代位弁済。

はじめに3回の電話連絡があり、次に3回の手紙(文書)が郵送されてきて、それでも返済しなかったら(できなかったら)代位弁済になるという流れです

では、督促の電話連絡と文書について、それぞれこの3回の内容を説明していきます

電話連絡その1.連絡の順番とタイミング

電話連絡の順番とタイミングは以下のとおりです。

  1. 原則当日に「お忘れではありませんか?」
    →当日連絡の事実を銀行は残したいだけ
  2. 週末から週明けに2回目の連絡
    →このときには「代位弁済」を匂わせる発言あり
  3. 翌月初め「何日までに入金がなければ文書が届きますので読んでください」と予告

全体的に口調はやさしく、しかし、債務者に伝えるべきことは、マニュアル通りにしっかりと伝えます。

電話連絡その2.連絡方法について

携帯電話もしくは自宅に電話をかけます。

基本的に申込者の勤務先に電話することはありません。これは余計なトラブルになるからです。

また、自宅に電話した場合もトラブルをさけるため
①本人が不在で家族が電話に出ても内容は言いません
②また、家族から「何の要件ですか?」と聞かれても絶対に言いません
③留守番電話の場合は「〇〇銀行ですが、またお電話します」としか言わず、この場合も延滞していることなどをメッセージには残しません。

電話連絡その3.本人が不在の場合

実はここがポイントです。

留守電に銀行からメッセージがあったり、家族が電話に出てしまったりすれば、たとえ要件をいわなくても(要件をいわないからこそ)家族には怪しまれます。勘のいい人なら借金していることや延滞になんとなく気づくかもしれません。

実は銀行側もその効果を狙っているのです。できれば返済はさせたいわけですから、このあたりが連絡のテクニックともいえる部分で金貸しとしての銀行で代々培われてきたものです。

銀行にとっての電話連絡の意義

  • 延滞発生当日に連絡すること
  • 延滞後〇〇日までに督促すること
  • 延滞発生の翌月には文書を送達することを予告すること

銀行は電話連絡についてカードローン会社と取り決めた義務を履行していればいい、これは上記のとおりです。

そしてここで重要なのは必ずしも本人との会話は必須ではないということです。

つまり、

  • 電話をかけたが不在だった
  • 留守番電話に「折り返し連絡がほしい」と録音したが返答はなかった
  • 家族に折り返しの連絡を依頼したが返答がなかった

これも3回電話連絡をしたことになります。本人と会話できなくても「連絡した」ことだけでいいのです!

伝言や留守電を無視しているとつぎの段階「文書連絡」に変わります。もちろん、電話連絡にしっかり答えたとしても返済できなければ流れは一緒です。

文書連絡その1.文書の順番とタイミング

電話連絡のあと、その後も返済しないでいると、今度は文書が送られてきます。

文書にも、電話と同じく順番とタイミングがあります。

  1. 最後の電話連絡のあと、1週間程度してから最初は入金を依頼する「督促状」
  2. 〇月〇日までという期日を決めて、期日までに払わないと代位弁済になるという「予告」
  3. そのあとも支払がなかったので、〇月〇日に代位弁済するという「通知」

※督促状は親展・書留で、予告・通知は原則「配達記録付き内容証明郵便」で郵送します。

文書連絡その2.「督促状」

「再三電話で督促をしましたが連絡いただけなかった(入金がなかった)ので」という冒頭文のあとに、
「今のあなたの延滞回数・金額・延滞損害金はこれだけあります」とまずは延滞している事実と金額が記載されています(つまり、延滞の事実を突きつける内容)。

「このままでは個人信用情報に登録される可能性もあります」
「このまま払わないと代位弁済になります」
「(そうならないために)すみやかなお支払いをお願いします」
といった内容です。

最初の文書なので、内容証明にはしません。

文書連絡その3.「予告」

「再三督促したが入金がなかったのでという」冒頭は同じです。

「〇月〇日までに(と期日を示して)延滞している全額を全額お支払いください」
「万一、上記期日まで記載の金員(金額のこと)全額の支払がなければ代弁になります」
と予告する内容です。

こちらは内容証明郵便で郵送します(ちなみに銀行では、督促状などを郵送するときは「送達」ということばを使います)。

文書連絡その4.「通知」

冒頭は一貫して同じです。

「このまま入金がなければ、〇月〇日をもってあなたは期限の利益を喪失し、全額代位弁済になります」
「この事実は個人信用情報に登録されますが、それはカードローンの契約書に記載されています(申込んだときにあなたが同意済みです)」
といった内容です。

カードローンでは返済がなければ、最終的には代位弁済になることは上記しました。代位弁済を銀行では「期限の利益を喪失させる」とよびます。

期限の利益を喪失させるには、内容証明郵便に必要事項を記載して郵送しなければなりません。それがこの「通知」になります。「通知」はつまり、最後通告ですので、この文書がきたらいよいよ覚悟が必要になります。

ちなみにこの内容証明郵便ですが、銀行の場合はさらに「配達記録証明付き内容証明郵便」を用います。これは配達した事実と日時、そしてその文書の内容を証明するものです。

仮に本人が受取を拒否しても、あるいは引っ越しして郵便を届けることができなかった場合でも「その人宛にこういう内容の文書を銀行は郵送しました」という行為を証明することができます。受け取ったかどうか?届いたかどうか?は二の次です。

期限の利益喪失についてもう少し詳しく

では、そもそも期限の利益とは何でしょう?

「毎月決められた日に返済していれば、期限(カードローンなら通常1,2年の期限で原則自動更新になる)まで借りていてもいい」ということ、いいかえればしっかり返済していれば期限までゆっくり返済していける。これが「期限の利益」です。

当たり前といえばそれまでですが、これが延滞してくると話しが違ってきます。

住宅ローンなら「毎月の返済日にキチンと返済していれば35年借りていられる」のに、延滞して支払わなかったら、銀行から「35年先の期限まで待っていられない。今すぐ全額耳をそろえて返済しろ!」と期限の利益の喪失を請求されてしまいます。

この「期限の利益の喪失」とは、具体的に以下のような状態になっていることが要因とされています。

【期限の利益喪失の要因】
期限の利益喪失の要因として、契約書に記載されている主な理由としては以下のようなことがあげられます。

  • 債務者が倒産手続(破産手続きや民事再生手続きなど)に入った場合
  • 債務者が信用不安をうかがわせるような状態(支払停止に陥った場合や第三者による差押・仮差押・仮処分を受けたとき)など

「期限の利益の喪失を請求」と書きましたが、「期限の利益を喪失」という状態には、大きく2種類あります。

  1. 期限の利益の当然喪失
  2. 期限の利益の請求喪失

これらについては、返済が停滞した理由などを包括的に判断したうえで、どちらで対応するかをあらかじめ契約書にて記載しています。

①期限の利益の当然喪失
期限の利益の当然喪失とは、期限の利益(支払期日までの間、返済の請求などが行われないという「(支払期限が来るまでの)債務者の利益」のこと)が喪失したことで、債務の全額返済をしなければならない状態になることを言います。
一般的には、倒産手続きなどを行った場合に、この期限の利益の当然喪失となることになります。
これは、破産手続き等の倒産手続きを行った人であっては、回収が不可能な状態となるため、当然喪失(当期の利益を喪失するという扱いにすること)という形で処理することになります。

②期限の利益の請求喪失
今回のテーマである延滞が最大の理由です。ただし、延滞が重なって返済できなくても、そのことだけで上記のように同時に喪失(当然喪失)させることはできません。一度は請求して(つまり、ムリだとわかっていても返済を要求して)、その結果、返済されなかったときにはじめて期限の利益を喪失させることができるという意味です。

まとめ

カードローンの返済を延滞すると督促する電話や督促状が届く。

そして最終的には期限の利益の喪失を請求されて、それでも払えなければ期限の利益を喪失して、代位弁済になる。

これがカードローンのバッドエンドです。このような悲劇的な結末にならないよう、言葉の意味やその重要性をぜひ覚えておいてください。

カードローンは借入です。銀行など金融機関と債務者であるあなたとの「契約」なのです。あなたが契約に背けば、それ相応のペナルティーは当然あります。それが契約です!