カードローンの仮審査と本審査の違いとは?

カードローン審査

カードローンの仮審査と本審査の違いとは?

カードローンの審査は「仮審査」と「本審査」の2段階に分けられます。

仮審査と本審査の違いを本当に理解している人は少ないのではないでしょうか?

カードローンの仮審査と本審査を比べてみると、、チェックされる項目や評価の基準に違いがあります。また、銀行と消費者金融ではカードローンの仮審査を行う主体も異なります。

この記事では、カードローンの仮審査と本審査の違いについて解説します。

カードローンの仮審査と本審査ではどちらが厳しいのか?そして、仮審査を通ったのになぜ本審査で落ちるのか?についても詳しく説明します。

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カードローンの仮審査とは?

カードローンの仮審査(一次審査)ではどのようなことが行われるのか説明します。

仮審査の流れ①信用情報の照会

カードローンの仮審査では、まず最初に信用情報機関に信用情報を照会します。

信用情報を照会する主な項目は以下の4つです。

  1. 金融事故情報(ブラックリスト)の確認
  2. ローン・クレジットカードの申込情報
  3. クレジットヒストリー
  4. 他社借入(件数・金額)

金融事故情報(ブラックリスト)の確認

事故情報とは信用情報へ記録されている、過去の金融事故の情報です。

信用情報に事故情報がある人を「ブラック」といい、ブラックの人は信用情報に問題(傷)があるため、その時点で審査落ちとなります。自己破産、個人再生、債務整理、長期延滞、強制解約、代位弁済などの情報が事故情報に該当します。

この情報は基本的には事故後5年経過しないと信用情報から消えませんが、銀行審査においては事故から10年経過しないと消去されない情報もあります(後述)。

ローン・クレジットカードの申込情報

申込情報とは信用情報へ記録されている、ローンやクレジットカードの申込情報です。

一般的には、1ヵ月間で3回以上の申込情報がある人のことを申し込みブラックといいます。申し込みブラックの人はカードローンの審査を通過することが困難です。

申込情報は申し込みから6ヵ月間は信用情報へ記録されていますが、銀行カードローンへの申し込みは1年間記録されます(後述)。

クレジットヒストリー

クレジットヒストリー(通称クレヒス)とは、信用情報に24ヵ月分記録されているローンやクレジットカードの支払状況のことです。

支払に遅れが多いと審査には不利になりますが、逆に24ヵ月すべて期日通りに支払っている人は審査でかなり有利になります。

他社借入(件数・金額)

信用情報には、銀行、消費者金融、クレジットカードのキャッシングなど、すべての借入状況が記録されています。この照会によって、現在に他社からの借り入れがどのくらいあるのかということを調べます。

カードローンの審査では、借入金額が少ないほど有利ですが、申込先が銀行なのか消費者金融なのかによって、年収と他社借入の比率で融資できる金額は異なります。

ほとんどの銀行は他社からの借入額との合計で年収の2分の1以内しか融資をしませんし、消費者金融では他社からの借入額との合計で年収の3分の1以内しか融資をしない総量規制という決まりがあります。

他社借入を調べた結果、すでに総量規制をオーバーしている人は、その時点でカードローンの審査に落ちてしまいます。

仮審査の流れ②属性のスコアリング

上記の信用情報の照会結果と申込時に申告した、①年齢②勤務先③勤続年数④年収⑤居住状況⑥家族形態などを点数化するスコアリングという方法で仮審査は行われます。

  1. 年齢
  2. 勤務先
  3. 勤続年数
  4. 年収
  5. 居住状況
  6. 家族形態

どの項目に何点の配点が与えられるのかは銀行や消費者金融によって異なりますが、基本的には信用情報に関する配点が最も高くなっています。

仮審査の流れ③仮審査結果の回答

銀行や消費者金融には審査に通過できるスコアリングの基準点が設けられています。この基準点は銀行や消費者金融ごとに異なりますが、スコアリングの合計点が基準点を超えた場合のみ、審査通過となります。

なお、メガバンクや大手消費者金融は申込と同時に申込内容が審査システムへ反映される仕組みになっています。

審査システムは上記に内容を瞬時にスコアリングするため、メガバンクや大手消費者金融の仮審査は申込後、数秒~数分で終了するのです。

カードローンの本審査とは?

仮審査に通過した人だけが、次の本審査(二次審査)へと進むことができます。

カードローンの仮審査では、信用情報やスコアリングなど信用度に関する項目を重点的に見られていましたが、本審査ではどのような手続きが行われるのでしょうか?

この章では、カードローンの本審査に関する内容やおおまかな流れについて解説します。

本審査の流れ①勤務先への在籍確認

申込時に申告した勤務先に本当に勤務しているかどうかの在籍確認という審査が本審査では行われます。

在籍確認は、基本的に審査担当者が会社に電話をかけて行う審査です。

『〇〇様いらっしゃいますか?』と審査担当者が電話をかけ、本人に繋がるか、勤務先の人が「不在」や「おやすみ」などの本人はその場にいないが、会社に在籍しているということが分かる言葉を得られれば確認完了です。

このため、在籍確認は会社に誰か人がいないと完了できません。場合によっては最も時間のかかる審査がこの在籍確認です。

本審査の流れ②提出書類と申込内容の突合

本審査の際には①本人確認書類②収入証明書などの契約に必要な書類を提出します。

  1. 本人確認書類
  2. 収入証明書

ここで提出した書類の内容と、申込時に申告した内容が正しいかどうかの照合を行うのも本審査の重要な役目です。

ここで不備があった場合には、仮審査からやり直しになるか、場合によっては審査落ちとなることもあります(後述)。

本審査の流れ③警察庁暴力団情報システムの照会

銀行カードローンだけは、本審査で警察庁の暴力団情報を使用したシステムに照会をしなければなりません。

このルールが本格的に導入されたのは2018年からです。これにより、銀行カードローンは本審査に時間がかかるようになりました(後述)。

カードローンの仮審査と本審査ではどっちが重要?

仮審査と本審査ではどちらが重要なのでしょうか?

結論的には仮審査のほうが圧倒的に重要です。

仮審査は「お金を貸すことができる人かどうかの審査」で、本審査は「申込内容を人間の手で確認する審査」という意味合いになります。

仮審査に落ちてしまうと、次の本審査には進むことができません。

「お金を貸すことができる人かどうかの審査」である仮審査に通過できない人は、それ以上先の審査に進むことはできません。

仮審査で「お金を貸すことができる人」というお墨付きを得た人は、申込内容に虚偽や間違いがない限りはほぼ確実に本審査を通過できます。

カードローンの本審査では、書類や勤務先などの確認が主なので、ここで間違いがない人は審査には通過できます。

したがって、お金を貸すことができる人かどうかを審査する仮審査のほうが、確認作業である本審査よりも圧倒的に重要になるのです。

仮審査に落ちると信用情報に記録が残る?

カードローンの仮審査で落ちてしまうと信用情報に記録は残るのでしょうか?

基本的には、申込情報と審査に落ちたという情報は指定信用情報機関に記録されます。

しかし、地方銀行の中には、審査に落ちたという情報ではなく、「取り下げ」という情報に切り替えてくれることもあるようです。

信用情報には審査が始まった瞬間に登録される

申込情報が信用情報へ記録されるタイミングは、仮審査のときに信用情報機関へ照会を行なったタイミング、つまり、審査に入った瞬間です。

このため、すべてのカードローンで申込情報は審査に入った瞬間に記録されます。

一方、「審査に落ちた」という記録が審査主体によって対応が異なることがあります。

筆者が銀行員時代には、銀行担当者が取り上げた案件に対しては、保証会社から電話があり「審査には通せないけど、取り下げという形にしましょうか?」と聞かれることがありました。

審査落ちではない、取り下げであれば、他のローンに申し込んだ際に、それほど不利にならないため、保証会社が顧客と直接接する営業担当者に気遣いをしてくれたのです。

これは、システムによる審査が発達していない地方銀行ならではの対応ですので、地方銀行のカードローンではこのような対応を取ることがあります。

ただし、基本的には仮審査落ちで、「審査に落ちた」という記録がついてしまうことは理解しておきましょう。

カードローンの仮審査と本審査にかかる時間

では仮審査と本審査にはどの程度の時間がかかるのでしょうか?

カードローンの仮審査は短時間で完了

メガバンクと消費者金融は仮審査にかかる時間は数秒から数分程度です。申込内容をすぐにコンピューターがスコアリングするためです。

特にインターネットから申込を行うと、申込内容が直接審査システムに反映される仕組みとなっているため「お急ぎの際にはインターネットから申し込みください」などという記載があるのです。

一方、地方銀行カードローンでは、申込内容を銀行が受け取り、この情報をメールやFAXで保証会社に送るなどの手続きがあるため、仮審査の回答だけで数日かかってしまうこともあります。

本審査にかかる時間は在籍確認次第

本審査で最も時間がかかるのは在籍確認です。在籍確認はメガバンクも消費者金融も唯一人間の手で行う審査といっても過言ではありません。

勤務先へ電話をかけるため会社に誰もいないような場合には審査に時間がかかります。

このような手間を避けたいという人は、健康保険証から在籍確認をしてくれるSMBCモビットなどを選択するというのも1つの方法です。

また、先ほども述べたように、銀行カードローンにおいては暴力団情報システムへの照会が義務付けられており、この照会には1日かかります。そのため、申し込みから本審査が完了するまでには、最低でも1日以上は時間がかかってしまいます。

仮審査を通ったとしても本審査で落ちたのはなぜ?

カードローンの仮審査は、スコアリングや信用情報の照会などが行われるため、本審査よりも厳しいといわれています。

では、カードローンの仮審査を通過したにもかかわらず、本審査に落ちてしまうことはあるのでしょうか?

在籍確認ができない

在籍確認ができない場合には、カードローンの本審査に落ちてしまうことがあります。

「会社が私用電話は一切繋がない方針」などという場合には、源泉徴収票などから在籍確認をしてくれる場合がありますが、電話で確認をしたところ「そのような人は当社にはいない」などという回答があったような場合には審査落ちとなることがあります。

申込内容に致命的な嘘や間違いがあった

カードローンの本審査では、提出書類から年収などを確認しますが、このときに嘘や間違いが発覚すると、仮審査からやり直しとなる可能性があります。

ただし、「年齢がそもそも申込条件を満たしていない」「年収確認の結果、総量規制オーバーだった」などの、そもそも仮審査に戻しても審査には通過できないような虚偽や間違いだった場合には本審査で審査落ちとなります。

なお、自分の年収を詳細に把握している人はそれほど多くはありません。このため、本審査の現場では、申告した年収と収入証明書の内容が異なることは珍しくありません。

筆者が勤務していた銀行では、前後10%以内の年収の間違いは、許容範囲内として、そのまま本審査通過としていました。

社内ブラック

過去に申込先の金融機関との間で何かしらのトラブルを起こした経験がある人は、カードローンの審査に通過できないこともあります。

信用情報から事故に関する情報が抹消されたとしても、銀行や消費者金融の社内には、過去にトラブルを起こした人の情報が、社内のブラックリストとして記録されており、取引上でのトラブルを回避するために役立てています。

カードローンの本審査では、社内にある情報を照会した結果、社内ブラックであることが発覚した場合に、リスク回避のために審査で落とす判断をします。

まとめ

仮審査は「お金を貸すことができるかどうかの審査」で、本審査は「確認作業」です。このため、仮審査のほうが圧倒的に重要になります。

また、銀行カードローンで仮審査をするのは保証会社で、消費者金融では消費者金融自ら仮審査を行います。

基本的には仮審査に通過さえすれば、本審査にも通過できますが、在籍確認ができない場合や申込内容に不備や虚偽があった場合には本審査で審査落ちとなってしまうこともあります。

本人情報ならまだしも、勤務先の住所や電話番号を記憶している方はあまりいらっしゃらないかと思います。そのため、申込時には源泉徴収票などを手元において、間違いがないかどうか確認したほうがいいでしょう。

この記事の執筆者

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知って得するお金の情報サイト「知っ得!カードローン」の運営者です。キャッシング専門ライターとして活動を始めてから、今年で6年目になります。貸金業務取扱主任者資格、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(FP)、日商簿記検定2級に合格。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。