起業したいけどお金がない…創業資金の調達方法を教えます

事業を始めるときには、創業資金の調達をどうするかが大きな問題となってきます。

皆さんの中には資金不足のために起業を躊躇している人も多いことでしょう。

この記事では創業資金の調達方法についてその手順、具体的な調達方法、資金調達をする時にぜひとも行っておきたいことなどについて紹介します。

これから事業を始めようとする方は、創業資金の調達を成功させるために、ぜひ参考にしてみてください。

創業資金調達の手順

創業資金の調達は、きちんとした手順を踏むことで成功の確率をアップさせることができます。

やみくもに金融機関や投資家に相談しに行くのではなく、創業する事業の内容を明らかにしてから資金調達を行うべきです。

個人事業か法人設立か

具体的な事業内容を決定する前に、その事業を個人事業主として始めるのか法人を設立して行うのかついて考えてみましょう。

小規模な店舗や飲食店、習い事、インストラクターなど、事業の規模が限られて、多くの従業員を雇う必要がないのであれば個人事業主として始めても問題は少ないといえます。

しかし、年間売上が1億円を超えるような事業規模を目指したり、多くの従業員を雇用したりする場合には個人事業主だと特に税制面において不利な面があらわれます。

また事業の売却を予定している場合には、個人事業の事業譲渡は、手続きが煩雑になる場合があります。

したがって、将来的に事業規模を大きくすることを目標にしている起業家、またIPOやM&Aによるイグジットを考えている起業家は、最初から法人を設立して事業をスタートさせたほうが無難です。

事業内容を決める

次のステップとして、事業の内容の詳細について考えます。

事業内容の要素としては、以下の点を明らかにすることがそのまま事業内容の説明になります。

  1. 顧客は誰なのか
  2. 顧客が抱えている深刻な問題は何か
  3. その問題をどのような方法で解決するのか

そして、1顧客あたりの売上と顧客獲得にかかった費用及びサービス原価について明らかにし、ビジネスとして成り立っているのかを検討します(ユニットエコノミクスの検証)。

単に商品を仕入れて販売するのみであれば、ビジネスモデルは単純です。

しかし、サブスクリプションモデルの場合や、顧客に対してサービスを提供するビジネスの場合には「顧客獲得費用」がかかってくるために、サービス原価に加えて広告宣伝費などの費用も考慮して、ビジネスモデルの最小単位(一顧客当たり)においても利益が計上できるのかを検証します。

場合によっては、一定以上の顧客がいないと利益が出ないこともあり得ますので、その分岐点はどこなのか(損益分岐点の見極め)を算出することも必要になってきます。

事業計画を立てる

事業内容が定まると、次にそれを具体的な数字に落としていきます。

現在では様々なウェブサイトにおいて事業計画書のフォーマットをダウンロードすることができますのでそれを活用することも一つの手です。

最小限の事業計画として、事業内容、ビジネスモデル、顧客ターゲットと市場規模(マーケットの範囲)、事業収支計画(損益計算書)、資金繰り計画、創業メンバーの経歴・役割をまとめておく必要があります。

創業資金を算出する

事業計画の内容が明らかになれば、創業時にいくら必要なのかを算出することはそれほど難しくはありません。

法人設立費用、事務所や店舗の保証金と数か月分の賃料、内装費用、従業員やアルバイトの給料、デスクやチェア備品などのリース費用、サービスを提供するための仕入費用、開業するために免許や登録が必要であればそのための費用などが創業資金として必要になってくるでしょう。

資金調達をする

ここまで事業計画を明らかにしてから資金調達の活動始めると、金融機関の担当者や投資家とのコミュニケーションがスムーズに進みます。準備が不足したままで相談しに行くと改めて資料の作成を求められたりして非効率です。

資金調達を始める前に入念な準備を怠らないことが資金調達を成功させるポイントとなります。

創業資金の調達方法6選

資金調達の方法としては大きく分けて3通りあります。

一つは、他人からの援助や資本金として調達する方法、もう一つは金融機関から借入をする方法、クラウドファンディングや補助金・助成金を利用する方法です。

それぞれについてみていきましょう。

自己資金・親族友人からの調達

創業資金の調達方法として最も多いのが自己資金及び親族や友人からの調達です。

金融機関に借入を申し入れたり、エンジェル投資家から資金を調達したりするときにも、自己資金が全くないと信用が薄いと判断され、資金調達が難航します。

特に個人事業主として事業を始める場合には資金調達の手段が限られてきますので、自己資金を厚くしておくことが大切になります。

また、創業当初は売り上げが上がらないこともしばしばですので、数ヶ月間収入がないままで生活することができる資金を確保しておかなければなりません。

そのためにもまずは自己資金をある程度用意しておくことが必要となります。

エンジェル投資家からの調達

「エンジェル投資家」とは創業時、もしくは創業間もないころの事業資金を提供する投資家をいいます。

個人として活動している場合が多いため、なかなか出会いの機会を見つけることが難しいかもしれません。

エンジェル投資家を探すためには、起業家が集まる会合やセミナーに積極的に参加して情報収集をする、エンジェル投資家のマッチングサイトを活用するなどの方法があります。

エンジェル投資家は、基本的には出資と引き換えに株式会社の株を保有することで、資金を拠出します。

VC(ベンチャーキャピタル)からの調達

VC(ベンチャーキャピタル)とはベンチャー企業に資金を供給するファンドを運営する会社をいいます。

投資家から巨額の資金を集めて、VCファンドを組成し、一つのファンドで数十社のベンチャー企業に投資するのが一般的です。

VCは、エンジェル投資家と同様、出資と引き換えに株式を保有し、5年から7年前後でM&AやIPO(株式上場)の方法で保有株を売却しキャピタルゲインを得ることを目的として投資します。

数十社のベンチャーキャピタルにプレゼンをして、苦労の末に出資してもらうことが通常です。

ベンチャーキャピタルのセミナーに参加して名刺交換をしたり、起業家仲間から紹介してもらったりして、多くのベンチャーキャピタルとコミュニケーションをとることでできるだけ多くのプレゼンの機会を得ることが必要です。

金融機関からの借り入れによる調達

創業資金の融資は、まずは「日本政策金融公庫」に相談する方が多いように思います。

創業計画書や資金繰り計画書が必要になってきますので、当初の事業計画が役に立つことでしょう。また、創業において失敗しやすいポイントなどについて担当者からアドバイスを受けることもできます。

他にも、地方銀行や信用組合・信用金庫では創業資金融資を用意しているところがありますので、創業の地にある金融機関に相談してみると良いでしょう。

クラウドファンディングによる調達

最近ではクラウドファンディングから資金調達をして事業拡大しているベンチャー企業も見受けられます。もっとも、全くの創業当初の資金というよりは、ある程度事業モデルが確立してから、商品のマーケティングをしたり、事業を拡大したりするためにクラウドファンディングを利用することが多いようです。

クラウドファンディングには寄付型、購入型、投資型があります。

このうち、購入型は先進的な商品を先行販売して商品のマーケティングをしたり、会員制の店舗の会員権の先行販売をして資金調達をしたりするなどの方法で活用されています。

投資型は、多くの投資家から小口資金を集め、クラウドファンディング会社を通じて投資家に株式を発行する形で資金調達を行います。

補助金・助成金による調達

国や地方自治体は事業にかかる資金について多くの補助金や助成金を用意しています。

ウェブサイトの立ち上げや開業に必要な機器のリース費用の助成、従業員の雇用や教育に関する助成、また創業助成金としてさまざまな用途に活用できる助成金を用意している自治体もあります。

注意しなければいけないのは多くの補助金や助成金は経費を支出した後に申請することが多いため、補助金や助成金の入金が支出してからずっと後になるケースが多いということです。

そのため補助金や助成金を活用する場合には資金繰りに注意しながら行う必要があります。

資金調達を始めるときにこれだけはやっておきたいポイント

これまで色々な資金調達の方法を紹介してきましたが、資金調達を始める時には、事業計画の策定以外にもやっておきたいことがあります。

資金なしでできることはないか考える

現在ではWebサービスが進化し、無料でネットショップやホームページの作成が可能になっています。また個人でも、メルカリやオークションサイトを使って商品を売買する事が簡単に出来るようになりました。

まずはマーケティング調査のつもりでできることから試してみることが重要です。

この時の経験や調査結果をまとめておくことで、実際に資金調達する時に説得力のある説明をすることができます。

法人設立の資金は自己資金でまかなう

現在の会社法では最低資本金の制度がなくなり、資本金1円から株式会社を設立することができるようになりました。

もっとも会社設立費用として、定款の認証費用や登記費用、会社印の作成費用などが必要になります。合計で30万円から40万円程度です。

この設立費用については一般的には資金調達で賄うものではなく自己資金で賄うものです。

会社の銀行口座を開設したり、資金調達を行ったりする上での信用にもつながりますので、法人を設立して事業を始めるときには、設立費用は自己資金から支出すべきです。

プロの専門家やメンターを見つける

起業するときには、一人で悩むのではなく、専門家の意見を聞いたり、メンターの助けを借りたりすることが不可欠です。

東京都では「TOKYO創業ステーション」という起業家向けの施設があります。こちらの会員になることで、いろいろな専門家からアドバイスを受けたり、起業に関するセミナーに参加したりすることができます。

また、事業に成功した方が起業セミナーを開催して、起業家の支援を行っていることもあります。

このような場所に積極的に参加をして、人脈を広げながら事業計画をブラッシュアップしていくことは、資金調達を行う時の大きな助けとなるでしょう。

まとめ

資金調達は難しいというイメージがあります。

しかし、事業計画を丁寧に作成し、小さなところから実際にビジネスを始めてみることで、事業として成り立つかを検証することができます。

このような努力の積み重ねによって、投資家や金融機関を納得させる資料を提示することが可能となります。臆せずに、まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者プロフィール

サイト管理者
サイト管理者金融ライター
知って得するお金の情報メディア「知っ得!カードローン」の編集長。所有資格は日商簿記2級、ファイナンシャル・プランニング技能検定3級。現在はFP2級の資格試験に向けて勉強中。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。