絶対審査通るカードローンがあるって本当?

絶対審査通るカードローンなど存在するのでしょうか?
結論的に言えば、絶対審査に通るカードローンは存在しません。
カードローンには申込基準が決められており、審査も厳格に行われるので、誰が申し込んでも絶対審査が通ることなどあり得ないのです。
とはいえ、カードローンには審査に通りやすい人もいれば、絶対に審査を通らない人も存在します。
カードローンの審査に絶対通るためには何をすべきなのか、絶対審査に通らないのはどんな人なのか、元銀行員が解説していきます。
絶対審査通るカードローンはない
絶対審査通るカードローンはありません。
どんな人でも審査に通していたら、カードローン会社は大赤字になって倒産してしまうかもしれません。
借主を借りすぎから守るため、会社の大事な債権を守るためにも審査は厳格に行われるので、絶対審査に通るカードローンなど存在しません。
申込条件に満たなければ絶対通らない
カードローンには申込条件が定められています。
年齢や職業などの諸条件を満たしていなければ、申込基準を満たしていないという理由で即刻カードローンの審査に落とされてしまいます。
例えどんなに高収入の人でも、申込基準を満たしていなければカードローンを借りることは不可能ですので、絶対審査の通るカードローンは存在しません。
総量規制に抵触していたら絶対通らない
消費者金融には総量規制のルールがあり、消費者金融や信販会社などの貸金業者からは総額で年収の3分の1以内までしか借りられません。
すでに総量規制の枠を他社からの借り入れで使い切っている人は、たとえ1万円であっても消費者金融からそれ以上のお金は借りられないのです。
総量規制がある限りは、絶対審査に通るカードローンなど存在しないのです。
審査基準を満たさないと絶対通らない
カードローン各社には審査基準が定められており、この審査基準を満たしている人だけが審査に通ります。
具体的には消費者金融であれば金利以上のリスクがある人は審査に通過できませんし、銀行カードローンであれば保証料であるカードローン金利の3割~半分程度よりもリスクが高いと考えられる人は審査に通りません。
金利18%のカードローンであれば、18%以下の確率で貸し倒れが発生すると考えられる人しか審査を通過できないのです。
リターンが18%の投資商品が18%以上の確率で破綻すると判断したら、そのような投資商品はリターンよりもリスクのほうが大きいことになるので、普通なら投資をしないのと同様に、銀行や消費者金融も許容できるリスクを超える人には融資をしないのです。
カードローンに申し込みをする人は、誰もが審査基準を満たしているわけではないので、審査に落ちる人というのは必ず存在します。
カードローン各社は許容できないリスクの高い人は受け入れないので、この点からも絶対に審査が通るカードローンは存在しません。
「絶対審査通る」の広告は闇金
「絶対審査通る」とか「絶対借りられる」などと広告を出している業者もいますが、この広告を見た時点で、その業者は闇金だと判断して問題ありません。
闇金は法律を守らない業者ですので、金利も督促もめちゃくちゃです。
法外な金利を設定し、返済に遅れると暴力的かつ脅迫的な嫌がらせが昼夜を問わず続きます。
闇金であれば絶対審査に通してくれますが、借りた後は「借りなければよかった」と後悔するのは間違いないので、絶対に闇金からはお金を借りないようにしてください。
「絶対審査通る」「絶対借りられる」は闇金の可能性が高いので、絶対に近づかないようにしましょう。
絶対通るカードローンとは?
消費者金融には、テレビCMやYouTube広告でおなじみの誰もが名前を知っている大手消費者金融と、あまり名前が知られていない中小消費者金融が存在します。
「大手消費者金融に落ちても、中小の消費者金融なら審査通る」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
大手に落ちた人でも、中小消費者金融であれば必ず審査に通るというわけではありませんが、大手消費者金融と中小の消費者金融では審査基準が異なるので、大手に落ちた人でも中小であれば借りられる可能性があるのは事実です。
大手と中小の消費者金融における審査の違いを解説していきます。
大手はブラックだと絶対に審査通らない
大手消費者金融は申込者の信用情報や勤務先、年収などの属性情報を点数化するスコアリングとよばれる審査があります。
スコアリング審査では、信用情報に金融事故情報があるブラックの人は問答無用で審査に落とされることがほとんどです。
信用情報がブラックの時点で、その他の情報とは無関係に審査に通過できなくなってしまうので、ブラックの人が銀行のカードローンや大手消費者金融のスコアリング審査に通るのは非常に難しいと考えたほうがいいでしょう。
中小はブラックでも審査に通る可能性がある
大手と同じく中小消費者金融でも審査で信用情報を照会するので、信用情報がブラックの人はこの時点でバレてしまいます。
しかし、中小消費者金融は信用情報がブラックの人でも大手のように即審査落ちにはさせません。
ブラックというのは過去の金融事故の情報ですので、ブラックの人の中には、今は真面目に仕事をしていて収入も安定しており、返済に何も問題がないと考えられる人もいるはずです。
このため、中小消費者金融ではブラックの人をすぐ審査落ちにはさせずきちんと審査のテーブルには乗せます。その結果、「今は返済可能」と判断できる人であれば審査に通ることもあるのです。
中小消費者金融であれば絶対審査に通るとまでは言えませんが、ブラックという理由で大手の審査に落ちた人でも借りられる可能性があります。
過去に金融事故を起こしたが、今は継続して仕事をしており収入も安定、他社借り入れも一切なく、返済にも問題がないという人であれば、中小消費者金融でも審査に通る可能性は十分にあります。
カードローンの審査に絶対通るのはどんな人?
カードローンの審査に絶対はありませんが、それでも銀行員から見て「この人はカードローンに絶対審査通る」と判断できる人は存在します。
基本的に以下の条件をすべて満たしている人であれば、絶対審査通るといっても過言ではありません。
- 上場企業に3年以上勤務している
- クレジットカードを期日通りに支払っている
- 他社借入が何もない
カードローンに絶対審査通るためのこれらの条件について詳しく解説していきたいと思います。
上場企業に3年以上勤務している人
借入と返済を限度額の範囲内で長期間繰り返し利用することが前提のカードローン審査で求められるのは、収入の安定性です。
上場企業に勤めている会社員や公務員は他の給与所得者よりも所得水準が高い上に、離職率も比較的に低い業種です。
また、一般的には勤続年数が3年を超えると離職率がさらに低くなり、今後も同じ勤務先で働く可能性が高くなります。
つまり、上場企業の会社員や公務員などは、現在の高い所得水準が今後も継続的に続くと判断されるので、カードローンの審査では非常に有利です。
クレジットカードを期日通りに支払っている
信用情報にはクレジットカードの支払状況が記録されています。
ここで、すべて期日通りにクレジットカードを支払っている人は「お金の支払いに対して厳格な人だからカードローンの返済にも遅れないだろう」と判断されて、カードローンの審査にも大きくプラスです。
仮にクレジットカードは一応持っているけどあまり使っていないという人は、毎月いくらでもいいのでカードを使い、期日通りに支払いをしてこの情報を蓄積していきましょう。
いわゆるクレヒス(クレジットカードヒストリー)を育てるという考え方です。
他社借入が何もない
住宅ローンを除いて、他からの借入が何もないという人は、カードローンの審査で有利です。
前述したように、消費者金融や銀行カードローンは顧客1人あたり年収の3分の1という限られた枠までしか融資ができないので、同じ顧客だけに融資を繰り返していると、どこかで融資をする人がいなくなってしまいます。そのため、消費者金融などは新たに借りてくれる人を探しています。
他社借入が何もない人というのは、総量規制の枠が丸々空いているので、金融機関からすると「ぜひとも借りてほしい」新規顧客ということになり、カードローンの審査でかなり有利です。
それでも絶対審査に通るわけではない
これらの条件をすべて満たしていれば、元銀行員の筆者から見ても、まず審査で落ちることがないカードローンの審査に絶対通る人だといえます。
しかし、あまりにも金利が低いローンでは審査に通らないこともありますし、カードローン会社に多くの貸し倒れが発生し、リスク管理の観点から貸し渋り状態に入ってしまったタイミングなどでは、絶対審査通ると考えられる人でも稀に審査に落ちてしまうこともあるのです。
やはり審査に絶対はなく、絶対審査通るカードローンは存在しません。
絶対カードローンの審査に通らない人
銀行員から見て、「絶対審査通る」と判断できる人もいれば、「絶対に審査通らない」と判断できる人も存在します。
以下のいずれかに該当してしまったら、まずカードローンの審査には通りません。
- 総量規制オーバー
- 現在延滞中
- 信用情報がブラック
- 多重債務者
- 毎月のようにクレジットカードの支払いに遅れている
カードローンの審査に絶対通りたくても、上記の1つでも該当してしまうと通るのが難しくなってしまいます。
それぞれについて詳しく解説していきます。
総量規制オーバー
前述したように、総量規制は法律上の決まりですので、すでに総量規制の枠(年収の3分の1)を使い切るほどの借金を抱えている人は、絶対にカードローンの審査には通りません。
現在延滞中
信用情報にはローンやクレジットカードの支払状況が記録されています。
たったの1日でも、延滞をしている最中という人はまずカードローンの審査には通りません。
少なくとも延滞を解消してからカードローンに申し込んでください。
個人信用情報がブラック
信用情報に以下のような金融事故の情報が記録されている人は、いわゆるブラックですので、カードローンの審査に通過するのが非常に難しくなります。
- 債務整理
- 長期延滞
- 強制解約
- 自己破産
前述したように、これらのネガティブ情報が信用情報機関に記録されている人は、当該情報が信用情報から削除される5年~10年間は大手カードローン会社からの借入はほぼ不可能です。
中小消費者金融であれば審査に通る可能性も多少はありますが、やはり金融事故情報がないに越したことはないでしょう。
多重債務者
カードローン会社は多重債務に対しては非常に敏感です。
借金の借入件数が多い人は、借金の返済を借金から行う傾向にあるので、借金が雪だるま式にどんどん増えてしまいます。
何件から多重債務者として扱われるのかという明確な定義はありませんが、大手消費者金融のホームページにある「お借入れ診断」などでは、3件までは「借入可能」と判定されますが、4件以上になると「判断できません」と表示されます。
消費者金融では3件まで、銀行カードローンでは1~2件までしか他社借入は許容されないと考えたほうがいいでしょう。
たとえ借入金額が同じでも借入件数が多いというだけで審査には圧倒的に不利になる恐れがあるので、カードローンの申込前にはおまとめなどで、できる限り借入件数を減らしておくことを心がけましょう。
毎月のようにクレジットカードの支払いに遅れている
信用情報にはクレジットカードやローンの支払状況が記録されています。
支払いを期日通りに行えばカードローンの審査には大きく有利ですが、逆に期日に遅れると圧倒的に不利になってしまいます。
お金がある人でも支払いにルーズな人はたくさんいるので、毎月のように返済遅れの記録がある人は「カードローンを融資しても返済期日を守らない」と判断されてしまうことがあるのです。
1年間に1~2回の返済遅れであれば審査で問題視されないことも多いのですが、毎月のように支払いに遅れているような人は、カードローンの審査に通るのが難しいでしょう。
なお、クレジットカードやローンの支払状況は金融事故情報ではないので、信用情報機関には24ヵ月間しか記録されません。
期日通りに支払いをすれば、「期日を守っている」という情報が信用情報機関に記録され蓄積します。今からでも遅くはないので、クレジットカードなどの支払期日は必ず守りましょう。
まとめ
カードローンの申込基準や審査基準には法律のルールがあるので、絶対審査通るカードローンなど存在しません。そのようなローンは闇金だけです。
中小消費者金融であれば大手カードローン会社の審査に落ちた人でも通過できる可能性はありますが、あくまでもブラックというだけで即刻審査に落とすようなことはしないというだけで、実際には落とされる人もたくさんいます。
絶対審査通るカードローンは存在しませんが、銀行員の目から見て、絶対に審査通るだろうと判断できる人は確かに存在します。
勤務先を公務員や上場企業にするのはすぐにはできないかもしれませんが、クレジットカードを毎月期日通りに支払うのは誰でも簡単にできることなので、絶対審査通るカードローンを探すよりも、まずは自分にできる努力を積み重ねて、審査に通りやすい自分になれるように努力してください。