老人ホームの費用を払えない…強制退去を避けるには?お金がないときの対処法

お金の悩み

配偶者に先立たれてしまった親を老人ホームに預けているという人も多いのではないでしょうか?

しかし、老人ホームに親を預けるということにはお金がかかります。

もしも親の年金だけでは老人ホームの月額料金を払えなくなってしまったら、親は今後どのように生活していけばいいのでしょうか?

老人ホームと言ってもピンキリですので、どの種類の施設にどれくらいのお金がかかるのか知っておくことは重要ですし、お金がないお年寄りのための公的扶助制度を理解しておくことはさらに重要です。

この記事では、老人ホームの費用が払えないときの対処法について詳しく解説していきます。

老人ホームの支払方法は3種類ある

老人ホームの支払方法は以下の3種類です。

  • 一時金のみ支払って月額費用がかからない
  • 一時金はナシか少額で月額費用が発生する
  • 両方が必要

上記のように、支払方法は老人ホームによってケースバイケースです。また一時金や月額払いの金額も施設によって大きく異なります。

超高額な入居一時金が必要な病院もある

入居一時金だけで数千万円とか1億円近くするような超高額な老人ホームも存在します。

ホテル並みの施設に充実した食事や医療環境、立地など贅沢な老人ホームになればなるほど高額な一時金がかかります。

しかし、一時金のある老人ホームというのは、基本的に月額利用料金が発生しないという点が特徴です。

今後の入居費用を前払いで支払っているという建前になっているのが一時金ですので、もしも早く亡くなられた場合には、未経過分に相当する一時金が返還されてくる可能性もあります。

一時金がない老人ホームは月額利用料が発生

一時金がいらない老人ホームもたくさん存在しており、平成24年の法改正以降はそちらの方が多くなっています。

高齢者にまとまったお金がなくても入居できるという特徴がありますが、一時金がないため毎月の月額料金を老人ホームに支払う必要があります。

月額料金はさまざまで、月数万円の老人ホームもあれば、月数十万円など年金だけでは到底支払えないような施設も存在します。

一時金がある老人ホームはお金を払えない心配はない

前述したように、入居一時金を支払っている老人ホームの場合には、お金が払えないという心配はありません。

前述したように、すでに料金を前払いしているので、未払いが発生することはありません。

ただし、一時金を支払っても月額料金が発生することもあるので、料金体系の詳細については老人ホームの窓口に必ず確認するようにしてください。

また、詳しくは後述しますが、手元にまとまったお金がない人でもリバースモーゲージという方法でお金を借りることである程度のまとまったお金を銀行から借りることができるので、一時金が必要な老人ホームに入居するための費用を調達することもできます。

老人ホーム入居後に費用を払えないかもしれないというケースは、主に月額払いが発生する施設に限った話になります。

介護サービスをつけると月額料金は高くなる

老人ホームの月額料金は15万円~30万円が相場だと言われています。

価格に大きな差があるのは、基本の介護の他にさまざまな介護サービスをつけられるためであり、追加のサービスをつければつけるほど料金は高くなってしまいます。

老人ホームで基本となるサービスは「家賃」「食事」「管理費用」のみです。

この他の介護サービスとしては、「オムツ代」「通院への付き添い」「散歩への付き添い」「医療費」などで、このようなオプションをつけると価格は高くなります。

例えば、病院への付き添いは家族が面倒を見るなど、できる限りオプションを節約することで月額料金を抑えることができます。

老人ホームの月払い費用を払えないとどうなる?

仕送りをできない場合や、個人年金の支給が止まってしまったような場合には、そのお年寄りにとっては公的年金以外の収入がなくなってしまうことになります。

収入がなくなれば、月払いの老人ホーム費用は払えなくなってしまいます。

老人ホームの月額料金を払えない場合には、その施設に住んでいる人はどうなってしまうのでしょうか?

その施設にはいられない

いつ退去になるのかは契約内容や施設の方針によって異なりますが、いずれにせよ老人ホームも完全にボランティアで運営されているわけではないので、料金の未払いを続けているとどこかのタイミングで強制退去になってしまいます。

また、入居には子どもが保証人になることが一般的ですので、本人から支払いがない場合には保証人へ督促が行われます。

本人も保証人も再三の督促にもかかわらず、支払いがない場合には強制退去となり、期限までに転居先を探すか、自宅に引き取らなければなりません。

老人ホームの月払い費用が払えないときの転居先

前述したように、老人ホームの月額料金はピンキリです。

月額料金が高いという理由で、老人ホームへお金を払えない場合には、料金が安い別の施設に転居するという選択肢があります。

施設の形態はさまざまで、それぞれ料金も特徴も入居基準も異なります。

この章では、それぞれの施設の特徴について詳しく解説していきます。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは社会福祉法人や地方自治体が運営している施設ですので、料金が安いというのが特徴です。

特別養護老人ホームの料金は毎月5万円~15万円程となっており、安価ですが誰でも入居できるわけではありません。

65歳以上で要介護3~5の認定を受けている人だけが入居することができます。

料金が安いので入居待ちが50万人以上いるのがデメリットで、入居までには数ヶ月~十数年間の待機期間が必要と言われています。

うまく入居することができれば、安い料金で老人ホームを利用することができますが、誰でもすぐに入居できないのがネックです。

介護老人保険施設

リハビリを目的として、短期間だけ入居する施設が介護老人保険施設です。

65歳以上で要介護認定1以上の人が入居することができます。

リハビリによって在宅復帰を目指す人を介護することを目的としている施設ですので、入居期間は原則3ヶ月から長くても6ヶ月と決められています。

月額料金は6万円程度なので費用はかなり抑えられますが、長期間の入居はできないという点がデメリットです。

ケアハウス

介護が必要なく、自分で最低限の生活を営んでいくことができる人を対象とした施設がケアハウスです。

ケアハウスの目的は、自立した高齢者の見守りですので、医療行為を受けることはできません。

入居一時金が必要になりますが、数十万円~数百万円程度と老人ホームに比べて価格が安くなっています。

月額料金も6万円~20万円程度で、介護サービスの利用の有無によって料金は異なります。

基本的な生活を自分で営むことができ、「配偶者に先立たれ、1人で暮らすのが心配」というお年寄りに向いた施設であると言えるでしょう。

グループホーム

認知症に特化した施設がグループホームです。

入居者同士の交流によって認知症の進行を抑えることを目的とした施設で、入居者数も30名程とアットホームな雰囲気です。

月額料金は15万円程度となっており、比較的に安価で利用できます。

サービス付高齢者住宅

見守りやバリアフリー設備を欲している、比較的に体が元気な方の施設がサービス付高齢者住宅です。

見守りだけでなく、食事などの家事、緊急通報などのさまざまなサービスを提供している施設もあります。

60歳以上であれば介護認定がなくても入居することができますし、60歳未満でも要介護認定を受けていれば入居することもできます。

月額料金も10万円~30万円程度と安価で、サービスの有無と要介護認定を受けているかどうかで料金は異なります。

基本的には自立できるお年寄り向けの施設ですので、要介護認定の区分が高くなってしまうと、退去を求められてしまうこともあります。

老人ホームの費用が払えないときは公的扶助を利用できる

経済的に困窮しているなどの一定の条件を満たした人には、介護施設の料金や食費などの費用が軽減される制度が用意されています。

お金がなくて老人ホームの費用が払えないという人は、この制度を利用することで支払いができるようになる可能性もあります。

老人向けの公的扶助制度の概要についてもう少し詳しく解説していきます。

介護額負担金限度額認定制度を利用する

介護保険の負担限度額認定制度とは、収入や預金額などの条件を満たせば、介護保険施設を利用する際に支払う住居費と食費を軽減することができる制度となっています。

介護保険施設でも適用対象となるので、ショートステイの利用でも自己負担額を軽減することができる制度です。

認定を受ける要件は所得と預金によって判断され、所得に関しては住民税非課税世帯(年金収入のみの場合には120万円以下で住民税非課税)、預金は本人のみの場合は1,000万円、本人と配偶者の場合は2,000万円以下となっています。

負担軽減の度合いは所得や年収によって異なるので、詳しくはお住まいの市区町村役場窓口で確認するようにしてください。

利用することができればメリットはありますが、逆に年収120万円以下の非課税世帯となっている人は少ないのが現実です。

厚生年金や国民年金を受給している高齢者の方は所得が高いのでこの制度を利用することはできません。

国民年金の収入だけしかなく、預金のない人が制度の対象になると覚えておきましょう。

老人ホームにお金が払えなくて退去を迫られたときの対処法

老人ホームの月額料金を払えなくなると、施設の退去を迫られてしまうことがあります。

しかし、強制退去になってしまったらお年寄りが住む場所はなくなってしまいますので、どうにかして退去を防ぐか、代わりの転居先を探す必要があります。

老人ホームの料金未払いによって、施設の退去を迫られた場合の対処法をご紹介していきます。

老人ホームと話しをする

老人ホームの料金が払えないままでは施設を退去させられてしまいます。

しかし、施設側も命を預かっているので、料金を払えないからといって即退去という話にはなりません。

どうしてもお金を払えない場合には、まずは施設と話をしましょう。

月遅れであっても、そこから毎月料金を支払っていき、滞納した分はいずれ支払えばいいなどの融通を利かせてくれることも少なくありませんし、「〇〇日までには支払える」という具体的な話であれば、それまで支払いを待ってくれる可能性もあります。

いずれにせよ、黙っていれば強制退去処分になってしまう可能性は高いですが、しっかりと話をすれば何かしらの融通を利かせてくれることもあるので、まずは話し合いをしに行きましょう。

料金の安い施設へ移る

前述したように、老人ホームの料金は施設によってさまざまです。

親の年金収入や子どもの援助では支払えないほど施設の料金が高いのであれば、収入に見合った施設へ移ることも検討すべきでしょう。

施設に入っても家族が病院や散歩などに付き添うことによって料金を節約できることも少なくありませんので、家族で出来ることは家族が担い、できる限り料金負担を抑える努力も必要です。

金融機関から借りる

短期的に月額利用料が払えない場合、または入居一時金が足りない場合など、老人ホームへ支払うお金が足りない場面はよくあることです。

銀行などの金融機関では、いずれの用途でも融資する方法が用意されています。そのため、老人ホームの入居費用を借りることはそれほど難しくはありません。

老人ホームに支払うお金がどうしても足りないときには、金融機関を活用することを検討しましょう。

老人ホームの費用を金融機関から借りる

銀行などの金融機関には、親の介護費用を借りる方法がいくつも用意されています。

特に親が不動産を所有している場合には借り入れ方法も多くなりますし、高齢者本人の名義で借りることも可能です。

金融機関から介護費用を借りる方法をいくつかご紹介します。

介護ローンを利用する

銀行には親の介護関連費用に利用できる「介護ローン」や「福祉ローン」という商品が用意されています。

金利は3.0%~5.0%と比較的に低金利で利用でき、まとまったお金を一括で融資するため、老人ホームへ入居するための一時金の支払いにうってつけです。

また自宅で介護をする場合には、バリアフリー化工事の費用にも利用することができます。

リバースモーゲージを利用する

リバースモーゲージとは、高齢者が自宅を担保にして、老後の生活資金や介護施設への入居費用、自宅のバリアフリー化などに利用することができる融資制度の一種です。

高齢になると融資を受けることが難しくなりますが、リバースモーゲージだけは一定年齢以上の高齢者でないと借りることができない、高齢者専用のローンです。

返済は借主死亡後に自宅を売却することによって行うため、生きている間は元金の返済は発生せず(商品によっては利息の支払いもない)、年金以外に収入のない高齢者がまとまったお金やプラスの生活費を得るための有効な方法です。

しかし、自宅に高齢者夫婦以外の人が居住しているとリバースモーゲージは利用できず、さらに本人および配偶者が死亡後に自宅は売却されてしまうので、推定相続人全員の同意が必要となり、売却に反対の推定相続人がいると利用できません。

「先祖代々受け継がれた家を残したい」という人には向いていないローンです。

なお、リバースモーゲージは借主死亡後に自宅を売却することを前提としたローンですので、基本的に首都圏以外にお住まいの方は、不動産の換金価値や需要が低いためリバースモーゲージを利用することができません。

フリーローンを利用する

老人ホームの入居一時金が200万円~300万円であれば、フリーローンでも借りることができます。

老人ホームの施設入居にかかる見積書さえ出れば、フリーローンは利用することが可能です。

金利は金融機関によって大きく異なりますが、一般的には5.0%~10.0%になることが多いため、比較的に金利は高めです。

ただし、金利が高い分だけ介護ローンよりも審査は緩い傾向にあり、それほど年収が高くなくても審査を通過できる可能性は十分にあります。

カードローンを利用する

介護施設への月額利用料を借りられるのは、リバースモーゲージを除けばカードローンだけです(※介護ローンやフリーローンは一時金向け)。

カードローンは限度額の範囲内であれば使い道は自由で、何度でも繰り返し利用することができるので、施設から「今月の料金が払われていない」と連絡が来たときでもすぐに借りることができます。

ただし、カードローンは金利が高く、借りすぎてしまうといずれ限度額に達してしまい、返済金の負担がある分だけ生活は大変になってしまうので、恒常的かつ長期間の利用にはおすすめできません。

利用するのはあくまでも「○日までに老人ホームにお金を支払わないと強制退去になる」などの緊急時だけにするといいでしょう。

大手消費者金融のカードローンなら最短即日融資も可能です。利息はお金を借りなければ一切かかからないので、緊急時の備えとして事前に1枚持っておくと便利です。

まとめ

老人ホームの費用が払えないと、施設を強制退去させられる可能性があります。

施設の料金は設備やサービスによって大きく異なりますので、できれば入居前にどのくらいの負担であれば確実に払っていけるのか、家族の助けによって介護サービスのオプションを減らして料金を節約できるのかなど、家族で話し合うことが大切です。

もしも老人ホームの入居中にお金が足りなくなってしまったら、施設の転居やローン借入を検討する必要があります。

銀行などの金融機関にはさまざまなローンが用意されていますので、早めに相談へ行き、どのローンが最適なのかを話し合うようにしましょう。

なお、カードローンで借りたお金で月額料金を払うときは臨時の場合のみとし、決して使いすぎないようにくれぐれも注意してください。

執筆者:手塚大輔/金融ライター

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