旅行費用を借りられるローン!旅行資金を借りる方法

旅行のために貯めたお金を他のことに使ってしまい、旅行資金が足りなくなった…。
友達から旅行に誘われたけれど、旅行費用は高額だし、貯金も少ないから断ろうかな…。このような経験ありませんか?
旅行資金が足りないからといって、せっかくの誘いを断ってしまったら、大切な友人や仲間との関係にヒビが入るかもしれませんよ。
旅行に行くためのお金を借りたいと考えたとき、旅行資金を借りる手段として「ローン」でお金を借りるという方法があります。
旅行資金を借りるときには、トラベルローン、目的ローン、カードローンなどを利用するのが一般的ですが、それぞれの借入方法には、メリットだけではなくデメリットもあります。
ローンの賢い利用方法を知っておかないと、急いで旅行のお金を借りたいのに、思っていたよりも融資までに時間がかかり、当日キャンセルせざるを得ない状況になる可能性もあります。
この記事では、旅行資金を借りられるローンの種類について、元銀行員の筆者が解説します。
旅行資金を貯金できなかった方、旅行費用の足りない分をローンで補いたい方は、ぜひ参考にしてください。
旅行資金を借りられるローンの種類
旅行資金を借りられるローンとして、①トラベルローン、②目的ローン、③カードローンの3つの方法があります。
- トラベルローン
- 目的ローン
- カードローン
トラベルローンとは、その名のとおり旅行に特化した専用のローンです。
目的ローンとカードローンは、トラベルローンのように旅行特化型のローンではありませんが、お金の使い道が自由なローンですので、旅行に必要なお金を借りられます。
トラベルローン
トラベルローンとは、H.I.S.やJTB、近畿日本ツーリストなどの大手旅行代理店で取り扱っている旅行専用のローンです。
トラベルローンは、旅行代理店の店舗窓口で申し込みをすることができ、当該旅行代理店が企画する旅行やツアーのパック料金を借りられるローンです。
ちなみに、旅行代理店のトラベルローンはクレジット契約であるため、実際に融資をするのはオリエントコーポレーションなどの信販会社となります。
旅行代理店以外にも、楽天銀行、千葉銀行、愛知銀行などの金融機関もトラベルローンを取り扱っていますが、こちらは旅行代理店のトラベルローンとは内容が異なるため、次の「目的ローン」の章で説明します。
目的ローン
目的ローンとは、資金の使い道やライフプランに合わせて利用できるローンです。
目的ローンの取扱先は金融機関(銀行、信用金庫、労働金庫など)や信販会社やクレジットカード会社などで、インターネットや店舗にて申し込みが可能です。
目的ローンには、目的型ローンと多目的ローン(フリーローン)の2つの種類があります。
- 目的型ローン
- 住宅ローン
- マイカーローン
- トラベルローン
- リフォームローン
- 教育ローン
- ブライダルローン
- 引っ越しローン
- 多目的ローン
- フリーローン
目的ローンは、お金の使い道が原則自由なローンですが、ローンの申し込みをするときに自己申告した用途にしかお金を使うことができないローンです。
特定の使い道にしか利用できないので、契約の前に見積書(資金使途証明書)を提出し、借りたい金額の証明が必要となります。
また、金融機関が支払い先に直接振り込みをするケースもありますが、もしそうでなければ、お金の使い道を証明するために領収書などの提出も必要です。
今回のように旅行のための資金を目的ローンで借りるのであれば、旅行代理店などの見積書や領収書が必要となるため、目的ローンでは見積書に書かれている金額以上のお金は借りられません。
カードローン
カードローンでも旅行の資金を借りることができます。
カードローンでは、最初に「〇〇万円まで借りられる」という利用限度額の枠が設定され、その範囲内で自由にお金を借りられます。
カードローンの資金使途は原則自由のため、旅行費用だけに限らず、旅行先でのショッピング、食事代、お土産代などにも幅広く利用することができます。
トラベルローンで旅行資金を借りるメリット
トラベルローンで旅行資金を借りるメリットは、目的ローンやカードローンと比較して金利が低いという点や、学生や未成年者も融資の対象となっている点です。
トラベルトーンは金利が低い
トラベルローンの金利は、目的ローンやカードローンに比べて非常に低めに設定されています。
例えばH.I.S.のトラベルローンでは、12回払いのローン金利は年率6.6%となっています。
目的ローンやカードローンでは、金利が年率10.0%を超えることも珍しくないため、トラベルローンは金利の面でメリットが大きいローンだといえるでしょう。
※H.I.S.のトラベルローンでは、事務取扱い手数料として別途2,160円かかる。
学生は金利が優遇されることも
学生(特に大学生)は、旅行資金をローンで借りることが多い属性です。
そのため、学生を対象に貸付金利を優遇してくれるトラベルローンも存在します。
先ほど紹介したH.I.S.のトラベルローンの場合、学生だと12回払いで金利は年5.33%で、通常の金利と比べて1.0%も優遇されます。
目的ローンやカードローンには、学生が融資を受けられないローンもありますが、トラベルローンはむしろ学生へ金利を優遇して積極的に融資しています。
学生であれば、目的ローンやカードローンよりも、トラベルローンを選択したほうが金利によるメリットは大きいでしょう。
未成年者でも借りられるトラベルローンもある
20歳未満の未成年者でも、親の同意確認ができれば利用することができるトラベルローンもあります。
ローンの貸付けは法律行為ですので、銀行や消費者金融などが未成年者に対して目的ローンやカードローンを融資することができません。
しかし、トラベルローンは未成年者や学生の方でも、親権者の同意さえ得られれば融資を受けることができます。
やはりトラベルローンは、学生や未成年者などの若者に優しいローンといえるでしょう。
トラベルローンで旅行資金を借りるデメリット
トラベルローンは、目的ローンやカードローンに比べて低金利なローンですが、パックの旅行代金しか借りられず、審査が厳しいというデメリットもあります。
パックの旅行代金しか借りられない
トラベルローンとは、旅行代理店に支払う代金を信販会社が立て替えるというスキームのため、旅行代理店に支払うお金以外は借りられないケースがほとんどです。
つまり、現地での買い物や飲食代、交通費などはトラベルローンでは借りられないので、すべて実費で用意する必要があります。
トラベルローンは審査が厳しい
トラベルローンは、旅行に特化したローン商品ですので、目的ローンやカードローンと比較して最も金利が低いローンです。
しかし、ローンの金利が低いということは、その分だけ審査が厳しいということです。
すでに借金がある方や、借入金やクレジットカードの支払状況に遅れがある方は、トラベルローンの審査に通過できない可能性があります。
目的ローンで旅行資金を借りるメリット
目的ローンで旅行資金を借りるメリットは、トラベルローンよりも金利が高いため比較的借りやすいという点と、トラベルローンと同じく旅行に必要な資金以外は1円も借りられないので、借りすぎを防ぐことができるという点にあります。
トラベルローンよりも借りやすい
目的ローンは商品によって金利が異なりますが、平均すると年6.5%~10.5%前後が金利の相場です。
海外旅行であればそれなりにまとまったお金が必要ですが、国内旅行で少額の融資を希望されている方は、下表の最高金利を基準にしてください。
目的ローン(フリーローン) | 金利(年率) | 借入金額 |
---|---|---|
イオン銀行イオンアシストプラン | 3.8%~13.5%(*1) | 30万円~700万円 |
りそな銀行りそなプライベートローン | 6.5%~14.0%(*1) | 10万円~300万円 |
三井住友銀行フリーローン(無担保型) | 5.975%(*2) | 10万円~300万円 |
住信SBI銀行ネット銀行フリーローン | 3.775%~12.0%(*2) | 10万円~1,000万円 |
みずほ銀行多目的ローン | 6.650%(*1) | 10万円~300万円 |
PayPay銀行フリーローン | 14.75%~17.75%(*2) | 10万円~200万円 |
九州労働金庫フリーローン(自由資金) | 7.950%~8.500%(*1) | 1万円~500万円 |
東海労働金庫フリーローン | 3.5%~4.3%(*1) | 1万円~1,000万円 |
南都銀行<ナント>フリーローン | 3.975%~6.275%(*2) | 10万円~500万円 |
中央労働金庫ろうきん無担保フリーローン | 7.000%~7.500%(*1) | 1万円~500万円 |
セディナフリーローン | 10.8%~16.8%(*1) | 5万円~300万円 |
オリックス・クレジットVIPフリーローン | 3.0%~14.5% | 100万円~800万円 |
(*1)固定金利
(*2)変動金利
目的ローンは、トラベルローンに比べて金利が高いため、トラベルローンよりも借りやすい傾向にあります。
目的ローンもトラベルローンも見積りが出る旅行資金に対してのみ使用できるローンですが、審査の通りやすさを比べると、目的ローンのほうが借りやすいというメリットがあります。
借りすぎるのを抑制できる
目的ローンは旅行資金の見積書の金額が借入限度額です。
見積書を超える金額は1円も借りられません。
旅行代理店に支払うための旅行費用しか借りられないので、借りすぎを抑制することができます。
目的ローンで旅行資金を借りるデメリット
旅行資金を目的ローンで借りることには、時間がかかるという点と、契約手続きが少々煩雑であるという点がデメリットです。
また、借りすぎを抑制できるというメリットが逆にデメリットとなる場合もあるため注意が必要です。
融資までに時間がかかる
目的ローンはどれだけ早くとも融資まで1週間程度の時間が必要になります。
契約書も基本的には自分で記入することが必須ですので、カードローンのようにWEB上で契約手続きを完了させるということは不可能です。
「旅行まで時間がない」という場合には目的ローンを借りることでは時間的に間に合わない可能性もあります。
見積書が出る費用しか借りられない
目的ローンは見積書の金額を超えるお金を借りることはできません。
旅行費用というものは、飛行機代や宿泊費などの見積もりが出る費用のほかにも、食費やお土産代などのお金がかかるものですが、食費やお土産代などは見積もりが出ないため、目的ローンで借りることはできません。
つまり、目的ローンで借りられるのは旅行にかかる費用の総額のうちの一部だけといえるでしょう。
書類の用意に時間がかかる
目的ローンを借りるには旅行代理店などから見積書をもらう必要がありますし、収入証明書の提出も必須で、場合によっては健康保険証なども必要になることがあります。
つまり、目的ローンは契約手続きが少し煩雑なのです。
また、融資実行後も、領収書を銀行へ提出する必要があるため、旅行から帰ってきた後も何かと手間がかかります。(※領収書の提出がない場合もある)
カードローンよりも審査が厳しい
目的ローンのメリットとして金利が低いという点を挙げることができますが、これはそのままカードローンよりも審査が厳しいというデメリットにも繋がります。
融資する側も、金利が高いほどリスクの高い人にお金を貸すことができます。
このため、金利の低い目的ローンのほうが、カードローンよりも審査は厳しいです。
銀行の目的ローンは、カードローンのような無担保で使い道が自由なローンの借入が1本あるだけでローンの審査に通らないことがありますので、せっかく申し込んでも旅行資金を借りられない場合もあります。
旅行資金を借りるならカードローンがおすすめ
「急いで旅行費用を借りたい」「早く審査の結果が知りたい」という場合にはトラベルローンや目的ローンよりもカードローンがおすすめです。
カードローンはトラベルローンや目的ローンなどと比べて使い道がかなり自由で、見積もりが出ない旅行資金などにも自由に利用することができます。
金利は目的ローンよりも高いですが、急いで旅行資金を用意したい場合などではカードローンは最適です。
トラベルローンや目的ローンよりも審査は厳しくない
トラベルローンや目的ローンの審査はカードローンよりも厳しくなっています。
カードローンのほうが金利は高いため、トラベルローンや目的ローンの審査に通らない人でもカードローンの審査には通る可能性があります。
実際に筆者は銀行員時代に銀行の目的ローンの審査に通らなかった人でも消費者金融のカードローンなら借りられたという事例をいくつも見たことがあります。
一定期間無利息で借りられる
「旅行の日程がボーナス前で、ボーナスが出るまでの少しの間お金を借りたい」というケースには、カードローンの無利息期間を活用することで支払利息を節約することができます。
消費者金融のカードローンには、初めて契約される方を対象に30日間無利息のサービスがついている場合が多いですし、5万円までであれば180日間無利息という商品もあります。
カードローン | 無利息期間 | 適用条件 | |
---|---|---|---|
消費者金融 | レイク | <Web申込み限定> Webで申込むと60日間特典あり | ・初めてなら初回契約翌日から特典あり ・特典期間経過後は通常金利適用 ・30日間特典、180日間特典と併用不可 ・Webで申込いただき、ご契約額が1万円~200万円の方 ・ご契約額が200万超の方は30日特典のみになります ・Web以外で申込された方は60日間特典を選べません |
お借入れ額5万円まで180日間特典あり | ・初めてなら初回契約翌日から特典あり ・契約額1万円~200万円まで ・特典期間経過後は通常金利適用 ・30日間特典、60日間特典と併用不可 ・ご契約額が200万超の方は30日特典のみになります | ||
プロミス | 初回出金日の翌日から30日間 | ・はじめてご利用の方 ・メールアドレス登録 ・Web明細利用 | |
アコム | 契約日の翌日から30日間 | ・はじめてご利用の方 | |
アイフル | 契約日の翌日から30日間 | ・はじめてご利用の方 | |
銀行 | PayPay銀行カードローン | 初回借入日から30日間 | ・はじめてご利用の方 |
旅行資金が少額で、30日間以内の短期キャッシングであれば、利息0円でカードローンを借りられる可能性もあります。
書類の準備が比較的容易
カードローンの申し込みには見積書などは一切必要ありません。
必要なのは運転免許証やパスポート、健康保険証などの本人確認書類だけ。
場合によっては収入証明書(給与明細書、源泉徴収票、確定申告書など)が必要になりますが、基本的に手元にある書類だけで、WEB上から気軽に申し込みと契約ができるのがカードローンの大きな強みです。
最短即日融資
消費者金融では最短で申込日当日に審査の回答があり、そのまま融資を受けることができます。
カードローン | 審査時間 | 即日融資 |
---|---|---|
プロミス | 最短15秒 | 最短25分 |
アイフル | 最短20分 | 最短20分 |
アコム | 最短30分 | 最短30分 |
SMBCモビット | 10秒簡易審査 | 最短即日 |
レイク | 最短15秒 | Webで最短25分融資も可能 ※21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、 当日中にお振込が可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。 |
※申し込みの曜日や時間帯によっては、翌営業日の取り扱いとなる場合があります。
急いで旅行資金が必要な場合に、その日のうちに「借りられるのかどうか」を知ることができるのは大きなメリットです。
銀行は即日融資ができないため、即日で旅行費用が必要な方は消費者金融のカードローンを選びましょう。
旅行先の飲食やショッピングなどにも利用可能
筆者が旅行資金を借りるのであればカードローンが良いと考える最も大きな理由は、旅行先での買い物などにも使用することができるという点です。
カードローンは、トラベルローンや目的ローンのように見積書などで資金使途の確認が不要です。
また、トラベルローンと目的ローンは1つの資金使途に使用することしかできませんが、カードローンは事業正資金以外であれば複数の使い道にお金を借りられます。
旅行資金は見積もりが出ない食費やお土産代などの費用も含めて用意する必要がありますが、旅行に必要なこれらすべての資金を事前に見積書によって知ることは不可能です。
このため、トラベルローンは旅行代理店への支払いのみにしか使用できず、目的ローンでは飛行機代や宿泊費などしか借りることはできませんが、カードローンでは、旅行のために必要なあらゆる資金を借りられます。
これこそがカードローンが旅行資金を借りるために最適だと考える最大の理由です。
まとめ
旅行資金を借りる方法は以下の3つの方法があります。
- トラベルローン
- 目的ローン
- カードローン
トラベルローンは最も金利が低く学生や未成年者でも利用可能ですが、審査が厳しく旅行代理店への支払いのためにしか使用できません。
また、目的ローンもカードローンより金利が低いですが、審査と契約手続きに時間がかかるうえカードローンよりも審査が厳しくなっています。
また、見積書が出ない旅行費用に関しては借りることはできません。
カードローンは金利が高いですが、無利息期間を活用することで一定期間の利息がタダとなり、見積書が出ない旅行資金も借りられます。
さらに、旅行先が国内であれば、発行されたローンカードを使用してATMから旅行先で足りないお金を借りるということもできます。
旅行資金を借りるにあたって、トラベルローンと目的ローンとカードローンのメリットとデメリットをよく理解して、自分にとって最適な方法を選択するようにしましょう。