シングルマザーでお金がない!カードローンでお金を借りる前に知っておきたい支援制度と節約術

お金の悩み

シングルマザー(母子家庭)は勤務時間や働き方に制限がある場合が多く、収入が少なくなりがちです。そのため、生活費や子どもの教育資金を捻出するのに苦労しているお母さんも多いかと思います。

収入を上げようと身体に負担がかかり、入院などしてしまっては本末転倒です。無理をするより、受給できる手当や公的貸付制度を利用したり、生活費を減らすための節約術を実践したりしてみましょう。

シングルマザーが活用できる公的貸付制度や融資、手当など

少しでもお金の不安を減らして安心して暮らしていけるように、シングルマザー向けの手当や公的貸付制度、融資制度などが数多くあります。

主にシングルマザー向けの制度の方が、手当ての金額や貸出金利の有利なものが多くあります。また、シングルマザー以外の人が利用できる制度(低所得者向けなど)にも利用価値のある制度がありますので、申請前にいくつかの制度を比較検討しましょう。

シングルマザーが制度や融資などを利用する際の順序

どの制度をどんな順序で利用すればいいのか悩むかと思いますが、優先順位としては以下の順序をおすすめします。

  1. 手当、助成制度
  2. 公的貸付制度
  3. 生活福祉資金貸付制度
  4. 教育資金に利用できる奨学金や国の教育ローン
  5. マイクロファイナンス(小規模金融の小口融資)
  6. カードローン

借入をする場合は無利子のものから検討していき、それが難しければ低金利のものを利用していくと、支払利息が抑えられて返済も楽になります。

優先順位1:手当・助成制度

まず、返済義務のない手当や助成制度を検討しましょう。

  • 児童手当
  • 児童扶養手当
  • 特別児童扶養手当
  • 児童育成手当
  • 母子父子家庭(ひとり親家庭)の住宅手当 ※自治体独自の制度
  • 遺族年金 ※配偶者と死別した場合
  • 母子父子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度

それぞれの制度に所得制限などの利用要件がありますので、自分が利用可能か確認してから申請しましょう。

また、子どもの教育費用でも様々な支援制度があります。

幼児教育・保育の無償化が2019年10月1日より始まります。制度が開始されると、幼稚園や保育所、認定こども園等を利用する3~5歳までのすべての子どもの利用料が無償化されます。また、0~2歳までの子どもの場合は、住民税非課税世帯を対象として利用料の無償化がされます。

公立小中学校に通う子どもがいる場合は、市区町村が行う就学援助により学用品の購入や通学にかかる費用、修学旅行や校外活動にかかる費用などが、費用の1/2を目途に援助されます。

高校性の場合は、高等学校等就学支援金制度を利用することで公立、私立関係なく授業料に対する援助を受けることができます。

さらには、高等教育の就学支援新制度が2020年4月1日より実施される予定となっています。

支援対象となる学校は、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校で、授業料等減免制度の創設や給付型奨学金の支給の拡充がされる予定です。

支援対象となる学生は、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生ですので、シングルマザーの家庭も条件に当てはまればぜひ活用しましょう。

「高等教育の修学支援新制度」に関する詳しい情報は文部科学省のHPをご参照ください。

参考高等教育の修学支援新制度:文部科学省

優先順位2:公的貸付制度の母子父子寡婦福祉資金

「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」はシングルマザー(または、かつてシングルマザーだった人)および父子家庭で、生活資金等の捻出が困難な場合に利用できる公的貸付制度です。返済義務はありますが、無利息または低金利(年利1.0%)で借入が可能です。まずはお住いの自治体窓口に相談をしてみましょう。

制度の申請から審査、貸付金の支払いまでに1ヶ月程度かかる場合が多いため、必要な時に資金が確保できるよう早めに申請しましょう。

優先順位3:生活福祉資金貸付制度

低所得者であれば、自治体の「生活福祉資金貸付制度」も利用できます。貸付金の種類は「総合支援資金・福祉資金・教育支援資金・不動産担保型生活資金」の4種類です。

貸付金利も条件によって無利息、または低金利(年利1.5%)で借入が可能です。

優先順位4:教育資金に利用できる奨学金や国の教育ローン

教育資金に利用できる制度は、無利子または低金利で借入できる「奨学金」や「国の教育ローン」があります。これらは民間の教育ローンに比べ低金利であったり、奨学金の一部は返済義務がなかったりします。

そのため、教育資金の借入が必要な場合は、まずこれらの制度を利用するのがおすすめです。

奨学金は、子どもが借りて子どもが返済する制度です。一番利用されているのは日本学生支援機構の奨学金です。日本学生支援機構の奨学金は、返済義務のない「給付型」と、卒業後に返還義務のある「貸与型」に分かれます。

貸与型はさらに「第一種」と「第二種」の2種類があり、「第一種」は無利息ですが採用基準は「第二種」より厳しく「学力基準」と「家計基準」の両方を満たす場合のみ利用が可能です。「第二種」は利息付の貸与型奨学金です。「第一種」と比べると緩やかな採用基準のため、利用する人が多いのが特徴です。

その他、「奨学金」に関する詳しい情報は独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)のHPをご参照ください。

参考奨学金-JASSO

国の教育ローンとは、日本政策金融公庫が行う「教育一般貸付」のことです。扶養する子どもの人数に応じて世帯所得の上限額が設けられていますが、子ども1人あたり350万円まで固定金利1.71%、最長15年の長期返済での利用可能です。(金利は2019年5月現在のもの)

また、以下のいずれかの条件に当てはまる場合、家庭の状況に応じて金利・返済期間・保証料の優遇対象となります。

  • 母子または父子家庭・交通遺児家庭
  • 世帯年収200万円以内
  • 子ども3人以上の一部世帯

「教育一般貸付」に関する詳しい制度については、日本政策金融公庫のHPをご参照ください。

参考教育一般貸付(国の教育ローン)|日本政策金融公庫

優先順位5:マイクロファイナンス(小規模金融の小口融資)

マイクロファイナンスとは、発展途上国のみならず先進国でも経済的に困窮している人々を対象に、経済的自立をサポートする小口融資を行う小規模金融サービスを指します。

日本でも、2018年に「一般社団法人 グラミン日本」が設立されました。グラミン日本は、経済的に困窮しているシングルマザーの支援に力を注いでいます。

グラミン日本は、小口融資といっても生活費の融資はしません。なぜなら、借主に本格的な経済的自立をしてもらうことを目指しているからです。そのため、融資するのは「起業のための資金」や「就労による収入を上げるための資金」になります。

グラミン日本の小口融資である「グラミン・ローン」は、カードローンなどに比べて適用金利が低く、無担保なうえ保証人も不要です。ただし、借入を行うには互助グループの形成や週1回のミーティングへの参加が必須で、金融トレーニングも受講する必要があります。

真の意味でシングルマザーが経済的に自立をするためには、大変かもしれませんがチャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか。

優先順位5:カードローン

手当や公的制度では受給や融資までに時間が掛かって間に合わないという場合、一時的にカードローンでお金を借りるという手段もあります。カードローンは公的制度より簡単に借りられますが、金利が高いため最後の手段として考えましょう。

シングルマザーが利用できるカードローンには、銀行と消費者金融のカードローンの2種類があります。

銀行のカードローンは上限金利が実質年率14.0%前後と、消費者金融より低くなるため先に利用の検討したいところですが、審査から融資まで数日かかります。また、属性によって審査に通らない可能性があるため、非正規雇用や、正社員でも勤続年数が短い場合は注意が必要です。

消費者金融のカードローンは、貸金業者によっては最短即日で融資が可能ですが、上限金利が実質年率18.0%と銀行より高くなります。そのため、銀行カードローンの審査に通らなかった場合に最後の手段として、検討するのが良いのではないでしょうか。

・金利14.0%の銀行カードローンで5万円を30日間借りた場合の利息

5万円×14.0%÷365日×30日=約575円

・金利18.0%の消費者金融カードローンで5万円を30日間借りた場合の利息

5万円×18.0%÷365日×30日=約739円

いずれにしてもカードローンは借りる前に返済計画を立て、必要な金額を短期間だけ借りるにとどめて、なるべく早く返済するようにしましょう。

シングルマザーが生活費を減らすための節約術

こういった公的支援や貸付制度等を利用しながら、家計の見直しも一緒に進めましょう。支出を減らせば、浮いた分を貯蓄することも可能になります。

シングルマザーが生活費を減らすために見直すべき項目として、以下が挙げられます。

  • 家賃の安い物件に引越しする(公営住宅など)
  • 住宅ローンの金利が安くなる場合は、借り換えをする
  • 不要な保険を見直しする
  • スマホを格安SIMに乗り換える

上記のような固定費は、見直しする際の節約ストレスも少ないうえに、削減できると家計の収支が改善しやすいのでおすすめです。

また支出を減らすだけでなく、以下の方法で臨時収入や必要なものを手に入れる事が可能です。

  • フリマアプリなどで、家にある不用品を売却する
  • 地域で不用品交換をして、無料または安価で必要なものを手に入れる

節約術以外にも支出を減らすために活用できる、シングルマザーを対象にした以下のような減免や割引制度があります。両方の制度を活用して支出を減らしていきましょう。

  • 寡婦控除(所得控除)
  • 国民健康保険の免除
  • 国民年金の免除
  • 保育料の免除または減額
  • 電車やバスの運賃割引制度 ※自治体による
  • 粗大ごみの手数料の割引、有料ごみ袋の配布 ※自治体による
  • 上下水道料金の割引 ※自治体による

このように、シングルマザー向けに各自治体が独自で行っている割引制度もありますので、一度お住まいの自治体に確認してみるといいでしょう。

まとめ

どんなにお金に困っても、闇金やクレジットカードの現金化、個人間融資などには絶対に手を出さないでください!

最後のセーフティーネットとして、一時的に「生活保護」を受給することも可能な場合があります。困ったときは早めに家族や親戚、友人や自治体の相談窓口に相談して助けを求めてください。

この記事の執筆者情報

・田端沙織/FPサテライト株式会社・ファイナンシャルプランナー
2男1女のチビッ子達を育児中のワーキングマザー。大学を卒業後、2級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得した際、資産運用の楽しさに開眼し証券会社に勤務。10年以上お客様からのお問合せや相談に真心を込めて対応していたが、会社とお客様の向いている方向がずれている事に心がモヤモヤし会社に所属する限界を感じた。現在はお客様と自分が同じ方向を向き、お金や将来の不安が少しでも減り幸せが増えていくように人生の伴走者として中立的な立場のFPとして活動中。また「キッズ・マネー・ステーション認定講師」として子ども、親子向けの金融教育講座を開催している。