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カードローン審査の流れと審査基準をFPが解説

カードローン審査の流れと審査基準をFPが解説

カードローンに申し込むと所定の審査があります。審査基準や内容に関する具体的な情報は一般に公開されていないため、公式サイトから情報を読み取るしか方法はありません。

カードローンの審査の流れも銀行や消費者金融で異なりますので、申し込みの前にあらかじめ審査の手順や仕組みを知っておくことが重要です。

事前にカードローンの審査の流れを知っておけば、次にどんな手続きがあるのかを予測できるため、不足の事態が起こったとしても落ち着いて対応することができます。

また、カードローンの審査基準を理解することで、申込前に時間をかけて十分な対策が取れるようになります。

審査に絶対通る裏ワザなどは存在しませんが、どのような人がカードローンの審査に通りやすいのか、ある程度は予測がつきます。

この記事では、カードローンの審査の流れや審査基準について解説します。

審査に通りやすい人の傾向や審査で重要視されている項目なども説明しますので、申し込みを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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カードローンの審査の流れ

個人向けカードローンの審査の流れは、法人向け融資などの審査と比べると至ってシンプルな内容です。

ほとんどのカードローンは、申込者の信用力や返済能力を判定するために、仮審査と本審査の2段階に分けています。

カードローンの種類によっては、仮審査と本審査を同時進行で進めているカードローンもありますが、審査の内容はほぼ同じなのであまり気にする必要はありません。

カードローン審査のおおまかな流れは以下のとおりです(詳細は下記の別章で解説します)。

  1. スコアリング(属性の審査)
  2. 信用情報の照会
  3. 仮審査結果の回答
  4. 本審査(申込内容の再チェック、必要書類との照合)
  5. 勤務先への在籍確認
  6. 本審査完了
  7. 契約

カードローン会社は、上記のうちNo.1~No.3までを「仮審査」、No.4~No.6までを「本審査」と便宜的に区分して呼んでいるので、この記事でもその区分に基づいて解説します。

カードローンの審査は、まず仮審査から開始します。

カードローンの申し込みは、パソコンやスマートフォンからのWeb申込みが主流です。申し込みフォームに入力された本人情報は、自動的にカードローン会社のスコアリングシステム(自動与信システム)に即時反映されるように設計されているため、仮審査の初期段階では担当者による人的な対応がほとんどありません。

そのため、最近では仮審査の回答がとても早く、カードローンの申し込みから最短15秒~30分で結果がわかる消費者金融も存在します。

なお、審査担当者による人的対応が本格的に始まるのは、次の本審査へと進んでからです。

仮審査結果が良好であれば、次に本審査へと進みます。カードローンの本審査では、担当者による申込者へのヒアリング、必要書類と申込内容の再チェックなどが行われます。

これらの手続きをすべて終えると、審査の最終結果がいよいよ申込者に伝えられるという流れです。

以下では、カードローンの審査の流れをさらに詳しく解説します。

スコアリング(属性の審査)

スコアリングとは、個人の属性(年齢、収入、勤務先、勤続年数、居住状況、保険など)に点数を付けて、申込者の信用力や返済能力をスコアで判定する審査手法をいいます。

スコアリングの合計スコアが高ければ高いほど本人の信用力や返済能力が高いということになるのでカードローンの審査でも有利に働きます。

各社ともカードローン審査の流れとして最初にこのスコアリング(属性の審査)を行います。

すべてのカードローン申込者を人的対応していては審査が進まないので、業務効率化のためにまずは与信判断システムによる自動判定でスコアリングを行い、次の本審査に耐えうる対象者を絞り込んでいるのです。

カードローン会社ごとにスコアリングの基準(一定の足切りスコア)があり、仮審査ではまず本人の獲得スコアがこの基準点を超えなければなりません。

本人のスコアがもしカードローン会社が定めた基準点を超えられなかった場合、この段階であっけなく審査に落ちることになります。

ただし、カードローン会社によって個人の属性に対する評価の付け方やスコアリングの配点基準には差がありますので、種類によってはスコアリングの審査に通ることもあれば、落ちることもあります。

このような理由から、最初に申し込んだカードローンのスコアリング審査に通らなかったからといって簡単に諦める必要は全然なく、他社のカードローンに申し込んでみたらスコアリングを通過して本審査に進めたというケースも中にはあります。

信用情報の照会

カードローンの仮審査の段階でスコアリングと同時に行われるのが信用情報の照会です。

カードローンの審査では、本人の返済能力を診断することも大切ですが、お金を貸すのに信用に足る人物かどうかを見極めることも重要です。

そして、その見極めに行われる審査が信用情報の照会です。

信用情報の照会では、申込者の信用や返済能力を調査するために、カードローン会社が加盟している信用情報機関に個人の信用情報を照会しています。

信用情報にはローンやクレジットカードの申し込みや契約、返済状況や利用残高などのほかにも、奨学金や携帯端末機料金の分割払いなどに関する情報も登録されています。

これらの信用情報を抜かりなくチェックすることにより、カードローン会社は本人が本当に信用に足る人物なのかを判断できます。

もちろん登録されている信用情報の内容によっては厳しく判断せざるを得ない場合もあり、カードローン審査で落とす決定をするケースも出てきます。

そのため、スコアリングの結果がいくら良好でも信用情報のチェックで本人の信用をかなり落としてしまう情報が見つかれば仮審査の段階で落ちてしまい、次の本審査には進めないということになります。

仮審査結果の回答

スコアリングおよび信用情報の照会が終了し、それぞれのカードローン会社が設定した審査基準に達していれば仮審査が終了します。

そしてカードローン会社から申込者宛てに仮審査通過の結果が通知され、次の本審査へと進むことになります。

もちろんスコアリングまたは信用情報の照会のどちらか、あるいは両方でカードローン会社の審査基準を満たせなければこの段階で審査は終了です。

本審査(申込内容の再チェック、必要書類の照合)

カードローンの仮審査が終わると、次は本審査へと進みます。

カードローンの仮審査は、与信判断システムによる自動判定が中心でしたが、本審査ではカードローン会社の担当者が直接関わってくる業務が多くなってきます。

カードローンの本審査で行われる手続きのひとつは担当者による申込内容の再チェックです。

申込者の返済能力に対してカードローンの利用限度額は適切か、年収や勤務先に嘘がないか、属性が近しい他者と比べて申告内容に矛盾がないかなど、あらゆる視点からチェックします。

同時に審査の担当者はカードローン申込者から提出された確認書類を目視でチェックし、申し込みフォームに入力された各内容と書類の情報が一致しているかどうか確認します。

審査担当者による在籍確認の実施および申込者への電話

申し込みフォームの確認が終わり、審査担当者が次に行う作業が在籍確認とカードローンの申込者に直接電話をかける手続きです。

ただし、後者の「審査担当者によるカードローン申込者への電話確認」は必須の手続きではありませんので、担当者判断で電話をかけることもあればかけない場合もあります。

在籍確認とは、申込者の安定収入の確認を目的に審査担当者が勤務先に電話をかけて本人の在籍を確認する電話連絡のことで、カードローンの審査でも重要な手続きのひとつです。

在籍確認をした結果、もし申込者が勤務先に在籍していなければ、申し込みフォームに書いてある収入(年収)も嘘である可能性が高いため、カードローンの審査には通しません。

このような理由から在籍確認はカードローンの審査では欠かせない手続きとなっているのです。

一方、審査担当者によるカードローン申込者への電話連絡では、本人とのやり取りの中で再度申込内容の確認や申込意思の確認が取られます。

担当者が申込内容を再確認する中でもし申込者からの受け答えに矛盾が生じた場合には、カードローンでも再審査が行われることもあるので注意が必要です。

また、担当者が申込意思の確認を取るのは主に他人や家族からのなりすましを防止することが目的です。

カードローンは本人との契約が基本です。例えば契約者本人以外がカードローンを不正利用し、返済不能の状態になったとしても、カードローン会社は本人に返済請求できません。最悪の場合には、そのまま貸し倒れとなってしまいます。

そうならないように、カードローンの審査では担当者が直接本人に電話をかけて申し込みの意思確認を取ることでなりすまし防止を図っているのです。

本審査完了

在籍確認を最後にカードローンの本審査が終了すれば、これですべての審査手続きが完了します。

そしてカードローン会社からメールまたは電話で本審査が通った旨の通知があり、申込者は次の契約手続きに進むことができます。これがカードローンの審査の流れ・手順のすべてです。

カードローンの審査基準

カードローンの審査を通るには、審査基準をよく理解しておく必要があります。

カードローン会社によって審査の基準は異なりますが、カードローンは個人向け融資という特性から、審査の内容もある程度は予想がつきます。

カードローンの審査基準がわかれば、申し込みの前に対策を練ることもできるので、知らないときよりも審査を通過できる可能性を上げられるかもしれません。

この章では、カードローンの審査基準について詳しく説明します。

カードローン会社所定のスコアリング基準を満たしている

カードローンの審査を通るには、カードローン会社が定めているスコアリングの基準を上回らなければいけません。これが申込者の最初に満たさねばならないカードローンの審査基準です。

各社の公式サイトを確認すると、申込条件が明記されています。申込条件はカードローン会社が求めている最低基準なので、項目のうちひとつでも条件を満たしていないと申し込みを受け付けてもらえないため、当然ながら審査に通ることもありません。

さらにスコアリングは、主として申込者のカードローンに対する返済能力を点数で推し測る審査方法なので、本人の合計スコアが金融の求めている最低スコアを超えなければやはり審査に通りません。

カードローンでは最初の受付段階から申込条件、スコアリングという二重の審査基準で試されることになるので、申込者はしっかり自己チェックを行い、必要とされる各条件を整えて審査突破を図らねばなりません。

参考カードローンのスコアリング審査(自動与信システム)とは?

信用情報に問題がない

カードローンの審査基準の2つ目は、信用情報に問題がないことです。

カードローンの審査では、まず始めに信用情報機関のデータベースにアクセスして申込者の信用情報を照会しますが、このときに信用を下げるような傷があると審査では不利となります。

とくに金融事故(信用情報機関では「異動情報」とよぶ)に関する情報が登録されていると、カードローンの審査には絶対通りません。

異動とは、過去に金融業者との取り引きでトラブルを起こしたにもかかわらず、債務責任を放棄して業者側に金銭的な被害を与えてしまった記録です。

  • 長期延滞…3ヵ月以上の返済延滞
  • 債務整理…自己破産や任意整理、特定調停、個人再生
  • 代位弁済…カードローンの保証会社に債務を全額または一部を肩代わりさせた
  • 強制解約…カードローンの不正利用や長期間の延滞など

異動情報のうちどれか1つでも信用情報に登録されていた場合、カードローン会社としてもこの手のトラブルは避けたいと考えますので、年収などの属性がいくら良好だったとしても、審査の段階で落とす判断をします。

また、返済遅延を繰り返している場合も注意が必要です。返済遅延とは、毎月の返済日を過ぎてから遅れて返済する行為をいいます。

返済遅延は明らかな契約違反ですので、回数を重ねるたびに自分の信用を大きく傷つけてしまいます。

返済遅れが1回〜2回であれば、カードローン会社によっては信用情報機関に情報を提供することなく自社で処理してしまうこともありますが、立て続けに何回も返済遅延を起こしていたとなると話が違ってきます。

返済に遅れた事実が信用情報機関に登録されてしまい、カードローン会社からは「お金の管理ができない人」「返済にルーズな人」というイメージを持たれてしまい、以後はカードローンの審査に通りにくい状態になります。

カードローンの審査を通りやすくするためにも、日頃から自分の信用を維持するように努めてください。

勤務先への在籍確認ができる

カードローンの審査基準の3つ目は在籍確認です。

審査担当者が申込者の在籍確認をきちんと取ることで最終的に審査は完了しカードローンは借りられることになります。

在籍確認についてはすでに「カードローン審査の流れNo.5」で詳しく説明済みなので、ここでは主に在籍確認が取れない場合の対策について解説します。

カードローン審査で在籍確認が取れない理由や原因がいくつかあります。例えば審査担当者が申込者の勤務先に電話をかけたとしても、個人情報保護法により拒否される場合です。

あるいは申込者が実際はその職場で勤務しておらず、今は無職で嘘の勤務先を書いていた場合とか、申込者が契約社員や派遣社員で契約先、派遣元で社員としてあまり会社に認知されていなかったときなども在籍確認が難しくなります。

この問題を解決するには、カードローン会社によって在籍確認を勤務先への電話に変えて確認書類で済ませる方法があるので、カードローン会社に相談してみるとか、申込者が勤務先で事前に根回しすることで在籍確認ができるようになる場合もあります。

しかし、それでも在籍確認が取れるかどうかは最終的に本人の勤務条件や努力次第なので、「カードローン会社の在籍確認が甘かったから審査に通らなかった」などと責任転嫁することはできません。

もし在籍確認に少しでも不安があるなら事前に相談しておき、在籍確認できる最善の方法を模索しておきましょう。

保証会社の保証を受けられる

保証会社の審査を通り、保証を得られたらカードローンを手に入れられます。

ただし、これは銀行系カードローンの審査基準であるため、消費者金融の審査基準ではないので混同しないようにしてください。

銀行カードローンの申込条件のひとつに「保証会社の保証を受けられること」が必須となっており、保証なしにカードローンを借りることはできません。

また、銀行カードローンの審査は銀行および保証会社が行うので、両社の審査を通る必要があります。

銀行が発行するカードローンの保証会社は主に大手の消費者金融などが請け負っており、審査も大手消費者金融のノウハウを活かして与信の判断が行われます。

一方、銀行カードローンには1つのカードローンに対して複数(2~3社)の保証会社と提携していることも多く、保証会社として銀行の子会社と大手消費者金融、信販会社とが組み合わされていることが多いです。

これは審査の面で有利に働き、大いに利用価値があります。なぜなら同じ保証会社といっても、審査基準も難易度も異なっているため、ひとつの保証会社の審査が通らなくても他社で通れば、結果としてその銀行カードローンが借りられることになります。

銀行カードローンを選ぶときには、審査する保証会社がどこになっているか、保証会社はいくつあるのか、これも決めるときの判断材料のひとつとなるでしょう。

反社会的勢力の調査で問題なし

2018年以降、銀行カードローンの審査では反社会的勢力との関係の有無を確認するための調査が新たに加わりました。

これは新しく取り扱いが決まった銀行カードローンの必須の審査基準といえます。もちろんこれに抵触すれば銀行カードローンは借りられません。

具体的には、カードローンの申込者が反社会的勢力の構成員もしくは関係者かどうかを確認するために、銀行は預金保険機構を経由して警察庁のデータベースにアクセスしています。

反社会的勢力とは、いわゆる暴力団や犯罪組織および関連団体の構成員あるいは関係者を指しており、ほぼすべての金融機関は、「反社会的勢力排除条項」という規定を設けて、それに該当する者との取り引きを一切拒否しています。

反社会的勢力と関わりをもつと自分も社会からの信用を失い、厳しく糾弾されることとなります。とりわけ信用をベースに商売をしている銀行は、その動きに極めて敏感です。

調査の結果、申込者が反社会的勢力の構成員または関係者だと分かると、銀行カードローンだけではなく、いろいろな分野の金融関連取引から閉め出されることになります。

総量規制に触れていない

消費者金融のカードローン審査では、申込者の借入総額が総量規制に触れていないことが肝心です。

消費者金融の与信判断ではこれが重要な審査基準のひとつとなります。

総量規制とは、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者を対象に、カードローンやキャッシングの利用者に対して年収の3分の1を超える貸付けを禁じる法律(貸金業法)です。

消費者金融に申し込んだ時点で、他社を含むすべての借入金額が本人の年収の3分の1を超える状態だった場合、総量規制のルールに基づき貸金業者はこれ以上お金を貸すことができません。

消費者金融はカードローンの申し込みを受けると、申込者の信用情報を信用情報機関に問い合わせて他社の契約額や利用額を確認することがルール化されているので、その時点で総量規制以上の借入額があれば審査に通らないことになります。

申込時点で総量規制以上の借り入れのある方がカードローンの審査を通るには、毎月の定例返済で元金返済が進んで総借入額が総量規制内に入るまで消費者金融の申し込みを延ばすか、あるいは銀行カードローンへの申し込みを検討するしか方法はないでしょう。

ただし、貸金業法の対象外である銀行カードローンも、最近では総量規制のルールに沿って審査も厳格化傾向にあるため、消費者金融の審査に通らないような方が、銀行カードローンを借りるのは簡単でないことを理解しておいてください。

まとめ

カードローンを確実に手にするためには審査の流れと審査基準を理解しておくことが大切です。

カードローンの審査基準では、銀行カードローンおよび消費者金融に共通した項目とそれぞれ独自に満たさねばならない項目を取り上げて説明しましたが、カードローンの審査の流れと審査基準が分かっても申込者がすることはそれで終わりではありません。

カードローンの審査を通る確率を少しでも上げるためには、審査の流れと審査基準の知識を元にしっかりと対策を練って準備する必要があります。

1人でも多くの方がカードローンの審査に通られることを期待しています。

この記事の執筆者

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知って得するお金の情報サイト「知っ得!カードローン」の運営者です。キャッシング専門ライターとして活動を始めてから、今年で6年目になります。貸金業務取扱主任者資格、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(FP)、日商簿記検定2級に合格。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。