フリーランス・自由業のカードローン審査
フリーランスだけどカードローンを利用したい!
でもフリーランスだとカードローン審査に通らないと思っていませんか?
フリーランスとは、どこの会社や組織にも属さず、自分の才能やスキルでクライアントから仕事を請負って生計を立てている人のことをいいます。
たしかにフリーランスの中には収入も少なく生活するのがギリギリの人もおり、カードローンなんて借りられないのではないかと思う人がいても不思議はありません。
さらにカードローンの審査では、一般的に安定した収入のある会社員など、給与所得者のほうが有利です。
しかし同じフリーランスでも、その人の条件や方法次第では審査に通ってカードローンを借りられることはできます。
ではその条件とか方法とは、どのようなものなのでしょうか?それを紹介するのがこの記事のメインテーマです。
フリーランスであってもカードローンを申込みできて審査を通りやすくする方法や審査のポイントを紹介します。それでは始めましょう。
カードローン審査におけるフリーランスの評価
金融機関のカードローン審査においてフリーランスの評価はどのようなものなのでしょうか?
現在フリーランスでカードローンの申込みを考えている方、またこれから独立してフリーランスになろうと考えている方なら興味のあるところですよね。
なぜなら、もし職種に評価の違いがあるならカードローン審査の結果にも違いが出てくるからです。
それはさておき、まずはフリーランスとはどのような職種なのか、その点から確認しておきましょう。
フリーランスとは?
カードローン審査におけるフリーランスの評価基準を知る前に、そもそもフリーランスとは?について見ていきましょう。
フリーランスとは、どこの会社や組織とも雇用関係を結ばず独立し、自分の才能や技能を使って会社や個人から仕事を請負して生計を立てている人のことをいいます。
個人で仕事をしているという意味では自営業とも個人事業主ともいえますが、一緒に働いている従業員の数や税務署に届けを出しているかどうかなどでもこれらの呼び方には微妙な違いがあります。
フリーランスが増えている理由
2018年現在、フリーランスの数は増加傾向にあります。
2008年9月に起きたリーマンショック後も日本は好不況の波を繰り返していますが、全体としてみれば依然として好景気な状況にあり、また人手不足から個人として働く場所を選ばない限り、何らかの仕事に就くことができます。
またそのような社会的背景をもとに、人々の働き方にも変化が現れており、会社や組織に縛られず自分の才能とスキルで働いて生計を立てようとする労働者層が増えています。その一角を占めているのがフリーランスです。
フリーランスと自営業、個人事業主の違い
それではフリーランス、自営業、個人事業主の違いって一体どのようなものでしょうか?
大きなくくりではこの3つの職種を明確に分けることはできません。
それぞれ会社や組織には属さず、個人あるいは家族単位で仕事をして、生計を立てているという意味では同じだからです。
しかし細かく分けるといくつかの点で異なってきます。
たとえば従業員の数でみると、一般的に自営業、個人事業主、フリーランスの順に少なくなっていきます。
まず自営業だと、美容院、花屋、ラーメン店などがイメージとして思い浮かびます。この職業だと経営者とその家族以外に外部から雇われた店員が数名いることが普通ですよね。
一方、個人事業主だと町の電気屋とか個人商店など。個人でトラックを所有し、建設、運送会社から請負契約で仕事をするドライバーなどもここに入ります。
個人事業主では、働いているのは本人と配偶者のみなど家族経営が圧倒的です。
一方フリーランスといえば、代表的なものとして、WEBデザイナーや漫画家、作家やライター、音楽家、通訳や翻訳家などがあります。
こちらはイメージとしては、本人が仕事を請負して主に一人で仕事をこなしている情景が思い浮かびます。
また事業者として税務署に届けを出しているかどうかなどでも分けることができます。法人の場合、税務署への届けは必須です。
しかし個人の場合、青色申告や白色申告など、税務申告の方法にはバリエーションがあるので、自営業、個人事業主、フリーランス、立場においてそれぞれ色々な判断をします。
たとえば事業規模が大きく近々法人化を考えているような自営業者だと、きちんと青色申告をして決算帳簿も完備していることでしょう。
一方で売上の上下が激しいフリーランスのような立場だと、白色申告など簡単な申告方法を選ぶか、あるいは税務申告さえしていない個人もいるのではないでしょうか。
その反面、並みの給与所得者よりはるかに稼いでいるフリーランスもいます。
このように分けてみると、フリーランスを含む3者を明確に分けることが難しいことが分かります。
ただフリーランスがどのようなものか、漠然としたイメージではつかめてもらえたのではないかと考えています。
カードローン審査でフリーランスの信用度は高い?低い?
それでは金融機関におけるフリーランスの信用ってどれ位あるのでしょうか?はっきりいってそれほど高くありません。
自営業、個人事業主、フリーランス、呼び方は違っても、公務員や会社員等の給与所得者と比べて、カードローン審査で評価が低いのは同じです。
もちろん同じフリーランスでも個人差があるので、すべて低いとはいいませんが、総じて低いのは事実です。
これは筆者自身、地方銀行に勤務していた銀行員だったので、多くのカードローン審査にも携わってきたので間違いありません。
ただ今後の記事の中でも触れていきますが、フリーランスでも条件や方法によってはカードローン審査をうまく通ることができて、カードローンを手にすることはできます。
評価が低いからといって最初から申込みをあきらめる必要もないのです。どうかこれだけは忘れないでください。
カードローンの申込みでフリーランスが申告する職業は?
それではカードローンの申込みでフリーランスが申込書に記載する職業は何と書いたらいいでしょうか?
申込書の職業欄にもしフリーランスという項目がないなら、「自営業」「自由業」等にチェックマークを入れて、さらに具体的に書く欄があればそこに商売で使っている名前や屋号等を書けばいいです。
またもしフリーランスの働いている場所が個人宅ならその住所を、別途事務所を借りて仕事をしているならその住所も併記して、記載するようにしましょう。
ただしフリーランスとして働いているが開業届は出していないという方は要注意です。
なぜなら開業届の出ていない人は金融機関のカードローン審査では「無職」として扱われるからです。
無職ではさすがにカードローン審査に通ることはできません。
開業届を出していない人が金融機関に直接出向いて、いくら自分がフリーランスだとアピールしても、おそらく受付さえしてくれないでしょう。
一般常識として、税務署に開業届を出して正式に事業者として認めてもらうことで、初めて金融機関としても受付可能であることをフリーランスは決して忘れてはいけません。
ただしカードローン申込みを予定しているが、まだ開業届を出していないという人も「じゃだめだ」とあきらめる必要もないです。
タイミングにもよりますが、今からでも出しに行けば間に合う可能性もあります。一刻も早く行動を起こすようにしましょう。
フリーランスがカードローン審査に通りにくい理由
フリーランスがカードローン審査に通りにくい理由って何でしょうか?
同じフリーランスといってもじつは色々なタイプがあります。
- 仕事師として社会からの評価が高く同年代の会社員よりはるかに稼いでいるフリーランス
- 会社員並みに稼いでおり生活面であまり不安のないフリーランス
- 平均的サラリーマンより収入が少なく生活費等の補てんのためカードローンを借りたいフリーランス
- ほとんどフリーターに近く、アルバイトなどでなんとか食いつないでいるフリーランス
このように収入基準で分けても4タイプはあるフリーランスですが、金融機関から見ると、稼いでいる額に関係なく総じてフリーランスの評価は最初から低くなっています。
その主な理由について、以下で詳しく解説します。
フリーランスは収入の判定が難しい
フリーランスの評価が金融機関で低い一番大きな理由がこの収入の判定が難しいことです。
その原因は色々上げられます。
- フリーランスの収入は景気の動向に左右されやすく、また取引先の都合で仕事がなくなり収入がいきなりゼロになるリスクもある
- 請負での事業規模が小さく収入としての安定性に欠ける
- 仮に今が良くても将来の保証は何もない、病気やケガで突然収入がなくなるリスクも高い
- 老後の退職金もなく、年金も国民年金であり支給水準も低い、そのため仮にカードローンの借入残高が大きいと老後にどのように返済して完済するかプランを立てにくい
- フリーランスに限らず自営業者は税金を払いたくない人もおり、色々な節税対策をした結果、申告所得の額が低くなってカードローン審査には不利になる
フリーランスがカードローンの審査に通るには安定した収入の証明が必要
もちろんフリーランスといってもすべての人がカードローン審査に通らないわけではありません。
ただそのためにはまず安定した収入があることを金融機関に証明する必要があります。
いやむしろフリーランスだからこそ、その必要があるといってもいいでしょう。
またその場合、確定申告書類の提出だけでなく、金融機関に書類の正当性を証明するため、公的書類もあわせて提出したほうがベターです。
公的書類としてはたとえば税額通知書、所得証明書など。さらに所得の安定性を示すため、確定申告書類はできるだけ通期で出す方がよく、少なくても2期分は用意してください。
フリーランスはもともとスコアリングの評価が低い
フリーランスは金融機関のカードローン審査において、もともとスコアリングの評価が低くなっています。
これは私が元銀行員なので具体的にいいますが、職業の評価でいえば5段階評価で2程度と考えてください。
金融機関によっては1と評価される可能性もあります。
低く評価される主な理由は前述した収入の不安定性によるものですが、そのことがまた他の属性の人よりカードローン審査に通りにくい要因になっています。
つまりフリーランスは職種それ自体、最初からすでにカードローン審査でハンディを背負っており、それを前提として申込みする必要があります。
もちろん所得が会社員より高く、かつ安定していることを証明できるなら、フリーランスといえどこの限りではありません。
スコアリングはすべての属性を相対評価して合計した点数で審査するので、他の評価が高ければ合格ラインに届きます。
ただしスコアリングはあくまで仮審査の項目であり、それでカードローン審査に通ったわけではありません。
本審査に通って初めて審査通過してカードローンが借りられるので、誤解しないようにしてくださいね。
事業と個人生活の領域があいまい
フリーランスがカードローン審査に通りにくい理由のひとつがこの事業と個人生活の領域があいまいな点にあります。
フリーランスも税務署に開業届と青色申告承認請求書さえ出していれば、他の個人事業主同様、青色申告制度のもとで色々な節税が可能です。
ところがフリーランスの場合、節税に関する費用項目でも事業用と個人用の領域があいまいなものが多く、解釈次第で個人用に使った支出を事業費に入れて決済することもできます。
これが金融機関にとって「このフリーランスの本当の所得はどれ位か」を判定する時の悩みの種なのです。
これはまた借り入れにもいえます。
仮に金融機関が「このカードローンは個人向けに限定、事業資金に使うのは禁止」と利用者に説明して貸出しても、相手がフリーランスだときちんと約束を守ってくれないこともあります。
また金融機関の担当者も忙しいので、いったん貸出した個々人のカードローンの利用方法まで、いちいちチェックするとか監視しているわけでもありません。
ただ貸出前の審査でリスクを最少化するのが担当者の務めなので、会社員と比べるとそのような使い方をされるリスクのあるフリーランスに対して審査姿勢が厳しくなるのは仕方がないことです。
会社員に比べて審査に時間が掛かる
フリーランスは会社員に比べて審査に時間が掛かるのもカードローン審査に通りにくい理由のひとつです。
会社員等の給与所得者だと、本人確認書類と所得確認書類だけ整えばカードローン審査を受けることができます。
さらに申込限度額が50万円以下だと、その所得確認書類も不要の金融機関も多くさらに手続きが楽です。
しかしフリーランスの場合、金融機関も所得の確認に時間が掛かるほか、本当に事業をしているかどうかもチェックする必要があるので、給与所得者と比べて審査に何倍もエネルギーを使います。
金融機関の本音としたらその時間を他の利用者の審査対応に使いたいところでしょう。
しかしフリーランスの場合でも、金融機関がいったん申込みを受けたら、きちんと書類を整えて社内審査する必要があります。
だからそうだと断言しませんが、金融機関の中には手間の発生を嫌がって、フリーランスに対し窓口で色々な理屈をつけて申込みさえ断る場合もあると筆者は考えています。
この記事でも筆者が、「フリーランスがカードローン審査を受けたいなら、きちんとすべての書類を事前に整えて申込みに行くこと」と書くのは、金融機関の担当者に簡単に断わる理由を与えないという趣旨も含んでいることをよく知っておいてください。
フリーランスがカードローン審査を受ける時の重要ポイント
フリーランスがカードローン審査を受ける場合の重要ポイントは以下の3つに集約できます。
「年間所得・営業年数」「信用情報」そして「在籍確認」です。
個々の項目について以下でさらに詳しく解説します。
年間所得・営業年数
フリーランスの年間所得・営業年数は、会社員等の給与所得者でいえば、年収、勤務年数となります。
ただ会社員は雇われ人なので、勤務先が発行した源泉徴収票や所得証明、社会保険証等の確認書類を出してもらえば金融機関が内容を確認することは比較的に容易です。
しかしフリーランスの場合、「どの程度の所得がどれ位安定しているか」見定めるのも難しいし、営業年数についても、本人の自己申告を聞いても真偽も確かめにくく、あくまで開業届の出された日や申告書類で総合的に判定するしか方法はありません。
そのためフリーランスも、できるだけ通期で2~3期程度の確定申告書や開業届の写しなども事前に用意して審査に臨めば、金融機関担当者も審査判定しやすくなるのではないかと考えています。
信用情報
カードローン審査において金融機関が申込者の信用情報を確認するのは必須の手続きです。
具体的にはそれぞれの金融機関が加盟する信用情報機関に申込者の信用照会を行い、登録内容を確認します。
フリーランスに限らず、すべての申込者共通で、本人の信用情報がきれいであることがカードローン審査を無事に通過する基本条件です。
しかし信用照会の結果、返済で長期延滞があった、過去5~10年以内に破産や債務整理をしていた、最近も他社の返済を何度も遅らせているなどの情報が登録されていれば、さすがに申込みを受けている金融機関としても審査を通すわけにはいきません。
当然審査落ちしてカードローンが借りられなくなります。
フリーランスの方はくれぐれも自分の個人情報にキズを付けないよう心がけましょう。
在籍確認
在籍確認とは金融機関が申込者の勤務先に電話をかけて本人がその職場で働いていることを確認する審査手続きです。
信用情報チェックとともに金融機関が審査で最も重視している手続きのひとつであり、基本的に外すことはできません。
フリーランスの場合、会社員と異なり、働いている場所は自宅になることが多いし、仮に自宅と職場が離れていても、自宅に近いところに事務所や作業場を借りていることが多いのではないでしょうか。
仮に働いている場所が自宅だとすると、在籍確認で金融機関の担当者が電話をかける先は自宅になります。
そのため、電話がかかってきた時にはできれば本人が近くにいて直接電話に出ることが望ましいです。
また本人が不在で家族が電話に出る場合でも、トラブル防止の面から、できれば家族にはカードローンを申込みした事実を事前に話をして協力をあおいでおいた方がいいでしょう。
そのほうが在籍確認の対応もうまくいきます。
またフリーランスのメリットは労働時間に自由が効くことです。
そのため在籍確認で金融機関が土日・祝日に電話をかけてきても本人が自宅にいれば対応できます。
在籍確認が終わらないとカードローンは借りられないので、これは休日で資金が急に必要になった時などには便利ですね。
ただしフリーランスの場合、審査に時間が掛かる場合も多く、必ずしもその業者が即日審査や即日融資してくれるとは限らないので、できるだけ時間にゆとりを持って申込みをするようにしてください。
フリーランスがカードローン審査を通りやすくする方法
それでは最後にフリーランスがカードローン審査を受ける時、通りやすくする方法について解説します。
6つの点からそのコツについて解説しますが他にも効果的な方法はあるかもしれません。
フリーランスの方もご自分でも工夫してできるだけ希望通りのカードローンが手に入るよう努力してください。
会社員時代にカードローンを借りておく
フリーランスがカードローンを手に入れる一番シンプルな方法は、本人が独立してフリーランスになる前、もし会社員勤務をしていたら、その時にカードローンを作っておくことです。
カードローンは本人に安定した収入と一定の勤務実績があり、かつ信用情報さえクリーンなら手に入れることはそれほど難しくありません。
そのためには公務員や会社員のような給与所得者であることはうってつけの条件なのです。
しかしいったんフリーランスとして独立してしまうと、本人に対する評価も含めてその立場はガラッと変わります。
前章までに説明してきたように、フリーランスに対する金融機関の評価は必ずしも高くなく、むしろ低いくらいです。
そのため仮に、会社員時代と収入が同程度かそれ以上であってもフリーランスの場合、金融機関によってはカードローン審査に落ちることもあります。
少なくても個人向けカードローンに関しては、フリーランス含む自営業に対する金融機関の評価は厳しいのです。
それだけに会社員時代にカードローンを作っておくことは、フリーランスとして独立後も引き続きカードローン利用ができるベストの方法なのです。
ただし気を付けて欲しい点がひとつだけあります。
それはフリーランスになってから返済遅延や滞納を絶対起こさないこと。
カードローンは原則1年毎の自動更新なので、毎月の返済を問題なく続けている限り、金融機関も本人に直接連絡を取ってはきません。
自動更新を繰り返しつつ、そのままカードローンを継続利用することができます。
しかしいったん返済が滞ると、金融機関から返済督促してくるので、そこでフリーランスになったことがばれてしまいます。
その場合、返済遅延に加えて金融機関から条件違反を理由に、いきなり借入れ全額の返済を求められるとか、最悪カードローンが利用できなくなるかもしれません。
そのようなことがないよう、返済管理には十分気を付けてカードローンを利用してください。
消費者金融に申込む
フリーランスの場合、カードローンは銀行でなく、消費者金融に申込みするのもカードローン審査を通りやすくする方法です。
銀行カードローンの場合、貸出金利も安い分、審査も厳しいので、どちらかというとフリーランスにも審査は厳しめです。
一方で消費者金融は、フリーランス含む自営業者やパート・アルバイトには門戸が広く、実際色々な職種の人が審査に通ってキャッシングを利用しています。
ただし消費者金融には総量規制があります。そのため一般個人では、貸金総額で本人年収の3分の1までしか借入れできません。
しかし事業者の場合は、総量規制の例外規定でその収入制限が適用されず、消費者金融独自の判断でそれ以上借りることもできます。
フリーランスも事業者として開業届を出せば、消費者金融ではまさにその事業者のひとりとして取扱いしてくれます。
また専用の事業者ローンを販売しているのも消費者金融の特徴です。
専用事業者ローンの場合、資金使途も割と自由で、事業用にも個人用にも隔てなく使えます。
フリーランスが申込みすれば審査に通って、収入に関係なく大きな限度額のカードローンが利用できるかもしれません。
フリーランスは、まず申込みは銀行カードローンでなく消費者金融を検討してみましょう。
収入証明書不要のカードローンに申込みする
フリーランスの場合、収入証明書不要のカードローンに申込みするのもカードローン審査を通りやすくするテクニックのひとつです。
申込みに当たり、消費者金融なら他の業者に借入れがなければ、利用限度額50万円未満の申込みには原則所得確認書類の提出は不要ですし、最近このルールは銀行カードローンでも適用されています。
審査において、確認書類がひとつ減ればそれだけ手続きも簡素化されて、審査に通って借りられる可能性も上がります。
ただし同時に、フリーランス含む自営者の場合、このルールが必ずしも適用されるとは限らないことも知っておかねばなりません。
このルールはあくまで金融機関による「原則」という断り付きであり、例外があることを示しています。
その例外の筆頭に上げられるのがフリーランス含む自営業者であることは、これまでの解説からも十分理解して頂けていると思います。
そのためフリーランスの方には、このテクニックに関しては、審査を通りやすくする方法にはこのような方法もあるという程度で読み進めて頂くようお願いします。
初回の申込金額はできるだけ低くする
フリーランスの方は、初回はできるだけ希望限度額を低くして申込みした方がカードローン審査を通過する確率が上がります。
さらに収入と返済のバランスを考えて申込みすればより有利です。
その場合、どれくらいがバランスの取れた状態かというと、やはり申込額が年収の3分の1以内に収まっていることが望ましいし、自分で目安を立てる場合も、金融機関のシミュレーションを使って具体的に返済額や収入に対する返済比率を計算してみるのもよいでしょう。
また当初の利用限度額で足らない分は後で増額申請にて対応できます。
その場合はすでに利用実績もできているので初回申込み時より審査に通りやすくなります。
ただし増額申請のタイミングは初回申込みから最低6ケ月、利用実績を作ってからにしてください。
固定電話を引いておく
フリーランスの場合、申込み前に固定電話を引いておくことはカードローン審査を通りやすくします。
フリーランスがカードローン審査において固定電話を引くメリットはいくつもあります。
ひとつは事業者としての信用度の問題。
事業者として固定電話も引いていないような業者は、いくらインターネットが発達し、メール等さまざまな情報伝達手段がある現在においても、信用性でいまいちの感じがします。
顧客から商品やサービス等の問い合わせがあった時、今でも対応する手段の一番に思い浮かぶのは固定電話ではないでしょうか。
またすべての顧客がネットの利用が得意であるわけでもありません。
ネットの利用が不得意な高齢の顧客であればあるほど、また顧客が連絡する相手が事業者であればあるほど、今でも固定電話は重要な連絡手段と筆者は考えています。
事業者として固定電話を引いておくことが、まずは信用できる業者としての大前提だと思います。
二つ目に固定電話が大事な点は在籍確認への対応です。
もちろん在籍確認の手続きで、金融機関から本人の携帯電話に確認の電話をかけてくることもあります。
本人が携帯電話しか申込書に記載していなければ業者としても携帯にかけるしか方法はありませんから。
しかしフリーランスは商売人なので何より信用性を重んじて欲しいと思います。
もしフリーランスの職場に固定電話があれば、それだけで事業をしている証拠にもなりますし、顧客や金融機関からの信用性も高まります。
ケータイやスマホなど、携帯電話だけなら個人でも利用できるので、フリーランスの信用を高める道具にはなりません。
フリーランスにはぜひ固定電話を引いてからカードローン審査を受けるようおすすめします。
地銀や信用金庫で個人取引の実績を積んでおく
フリーランスがカードローン審査を通りやすくする方法の最後は、申込み前に地方銀行や信用金庫で個人取引の実績を積んでおくことです。
以前フリーランスが銀行カードローンを借りることは難しいと書きましたが、もちろん銀行カードローンでもフリーランスが借りられないことはありません。
銀行の申込み条件に沿って、フリーランスがその条件をきちんと満たすことができれば審査に通ってカードローンは借りられます。
そして地銀や信用金庫の場合、その重要な要素のひとつが、申込み予定の地方銀行か、信用金庫で個人取引の実績を積んでおくことです。
地方銀行や信用金庫が自行で長年取引のある会社や個人に対して融資で積極的な対応をすることはよく知られている事実です。
これはカードローンの場合でも同じで、地方で信用商売をしている地銀や信用金庫にとって、自行で口座を作って様々な取引をしてくれている人は最優良の顧客です。
その個人からカードローンの申込みを受けて、ネガティブな対応をすることは、よほど本人の信用状態が悪い場合を除き、難しいと考えています。
現在の立場がフリーランスでも、もし会社員時代を通じてその金融機関で色々な取引実績があるのならまさにカードローン申込みのチャンスです。
自分にとって最も取引実績の多い金融機関を選んで優先的に申込みする、これがカードローン審査を通りやすくする秘訣です。
まとめ
フリーランスがカードローン審査を受ける時、審査を通りやすくする方法と審査のポイントを詳しく解説してきました。
あらためてまとめます。
・フリーランスは自営業、個人事業主とともに、カードローン審査では最も評価の低い職種になるので、申込みに当たり審査を有利に進めるためにも、必要となる審査書類を事前にきちんと準備しておくことが望ましい。
・フリーランスが希望通りのカードローンを手に入れることが望ましいが、フリーランスの場合、初めから金融機関の評価も低く必ずしも審査が通るとは限らない。
そのため事業者専用カードローン等、フリーランスが事業者として審査に通りやすいカードローンを手に入れて利用するのも選択肢のひとつに入れておくこと。
・フリーランスがカードローン審査を受ける場合、重要な審査ポイントは年間所得・営業年数、信用情報、在籍確認の3つである。
このうち信用情報は特に重要なので、利用中の信用商品の返済管理に十分注意し、申込み前に自分の信用を決してキズつけないよう心がけること。
・評価の低いフリーランスでもカードローン審査を通りやすくする方法はいくつかあり、本記事でも紹介しているので、実際の申込みではぜひ活用して欲しい。
すでにフリーランスになってカードローンの申込みを検討している人、これから独立してフリーランスを目指す人、それぞれの立場の方にこの記事が役立つことを願います。
・nobu shige/元銀行員
四国の4大地方銀行のひとつに約30年勤めた元銀行員。銀行員時代は基幹店舗での勤務歴が長くその間の主業務は得意先担当。銀行から企業融資開拓チームメンバーに選ばれ取引拡大に注力。融資業務を通じて中小企業融資から、住宅ローン、カードローンなど個人向けローンにも精通した融資のオールラウンダー。本店勤務もあり労務問題や福利諸制度にも見識あり。銀行員時代に培った幅広い経験と知恵を記事に盛り込み、読者に役立つ記事作りをめざしています。
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