フリーランスや自由業がカードローンの審査を通る方法
フリーランスだけどカードローンを利用したい!でもフリーランスだとカードローン審査に通らないと思っていませんか?
フリーランスとは、どこの会社や組織にも属さず自分の才能やスキルでクライアントから仕事を請負って生計を立てている人のことをいいます。
確かにフリーランスの中には収入も少なく生活するのがギリギリの人もおり、カードローンなんて借りられないのではないかと思う人がいても不思議はありません。
カードローンの審査では、一般的に安定した収入のある会社員など給与所得者のほうが有利です。しかし、同じフリーランスでもその人の条件や方法次第ではカードローンの審査に通ることは可能です。
この記事では、フリーランスや自由業がカードローンの審査を通る方法について紹介します。
カードローンの審査におけるフリーランスの評価
金融機関のカードローン審査においてフリーランスの評価はどのようなものなのでしょうか?
現在フリーランスでカードローンの申込みを考えている方、またこれから独立してフリーランスになろうと考えている方なら興味のあるところですよね。
なぜなら、もし職種に評価の違いがあるならカードローン審査の結果にも違いが出てくるからです。
それはさておき、まずはフリーランスとはどのような職種なのか、その点から確認しておきましょう。
フリーランスとは?
カードローン審査におけるフリーランスの評価基準を知る前に、そもそもフリーランスとは?について見ていきましょう。
フリーランスとは、どこの会社や組織とも雇用関係を結ばず独立し、自分の才能や技能を使って会社や個人から仕事を請負して生計を立てている人のことをいいます。
個人で仕事をしているという意味では自営業とも個人事業主ともいえますが、一緒に働いている従業員の数や税務署に届けを出しているかどうかなどでもこれらの呼び方には微妙な違いがあります。
フリーランスが増えている理由
フリーランスの数は年々増加傾向にあります。
2008年9月に起きたリーマンショック後も日本は好不況の波を繰り返していますが、全体としてみれば依然として好景気な状況にあり、また人手不足から個人として働く場所を選ばない限り、何らかの仕事に就くことができます。
また、そのような社会的背景をもとに人々の働き方にも変化が現れており、会社や組織に縛られず自分の才能とスキルで働いて生計を立てようとする労働者層が増えています。その一角を占めているのがフリーランスです。
フリーランスと自営業、個人事業主の違い
それではフリーランス、自営業、個人事業主の違いって一体どのようなものでしょうか?
大きなくくりではこの3つの職種を明確に分けることはできません。それぞれ会社や組織には属さず、個人あるいは家族単位で仕事をして生計を立てているという意味では同じだからです。
しかし、細かく分けるといくつかの点で異なってきます。例えば従業員の数でみると一般的に自営業、個人事業主、フリーランスの順に少なくなっていきます。
まず自営業だと美容院、花屋、ラーメン店などがイメージとして思い浮かびます。この職業だと経営者とその家族以外に外部から雇われた店員が数名いることが普通ですよね。
一方、個人事業主だと町の電気屋とか個人商店など。個人でトラックを所有し、建設、運送会社から請負契約で仕事をするドライバーなどもここに入ります。
個人事業主では働いているのは本人と配偶者のみなど家族経営が圧倒的です。
一方、フリーランスといえば代表的なものとしてWEBデザイナーや漫画家、作家やライター、音楽家、通訳や翻訳家などがあります。
こちらはイメージとしては本人が仕事を請負して主に一人で仕事をこなしている情景が思い浮かびます。
また、事業者として税務署に届けを出しているかどうかなどでも分けることができます。法人の場合、税務署への届けは必須です。
しかし、個人の場合、青色申告や白色申告などの税務申告の方法にはバリエーションがあるので、自営業、個人事業主、フリーランスなどそれぞれの立場においていろいろな判断をします。
例えば事業規模が大きく近々法人化を考えているような自営業者だときちんと青色申告をして決算帳簿も完備していることでしょう。
一方、売上の上下が激しいフリーランスのような立場だと、白色申告など簡単な申告方法を選ぶか、あるいは税務申告さえしていない個人もいるのではないでしょうか。その反面、並みの給与所得者よりはるかに稼いでいるフリーランスもいます。
このように分けてみると、フリーランスを含む3者を明確に分けることが難しいことが分かります。ただフリーランスがどのようなものか漠然としたイメージではつかめてもらえたのではないかと考えています。
カードローンの審査でフリーランスの信用度は高い?低い?
それでは金融機関におけるフリーランスの信用ってどれ位あるのでしょうか?はっきりいってそれほど高くありません。
自営業、個人事業主、フリーランス、呼び方は違っても、公務員や会社員等の給与所得者と比べて、カードローン審査で評価が低いのは同じです。
もちろん同じフリーランスでも個人差があるので、すべて低いとはいいませんが、総じて低いのは事実です。
これは筆者自身、地方銀行に勤務していた銀行員だったので、多くのカードローン審査にも携わってきたので間違いありません。
ただ今後の記事の中でも触れていきますが、フリーランスでも条件や方法によってはカードローン審査をうまく通ることができて、カードローンを手にすることはできます。
評価が低いからといって最初から申込みをあきらめる必要もないのです。どうかこれだけは忘れないでください。
カードローンの申し込みでフリーランスが申告する職業は?
カードローンの申し込みでフリーランスが申告する職業は何でしょうか?
職業欄にフリーランスという項目がなければ、自営業や自由業にチェックマークを入れて、さらに具体的に書く欄があれば、そこに商売で使っている名前や屋号を書けばいいです。
また、もしフリーランスの働いている場所が個人宅ならその住所を、別途事務所を借りて仕事をしているならその住所も併記して、記載するようにしましょう。
ただし、フリーランスとして働いているが開業届は出していないという方は要注意です。
なぜなら開業届の出ていない人は金融機関のカードローン審査では「無職」として扱われるからです。
無職ではさすがにカードローン審査に通ることはできません。
開業届を出していない人が金融機関に直接出向いて、いくら自分がフリーランスだとアピールしても、おそらく受付さえしてくれないでしょう。
一般常識として、税務署に開業届を出して正式に事業者として認めてもらうことで、初めて金融機関としても受付可能であることをフリーランスは決して忘れてはいけません。
ただし、カードローン申込みを予定しているが、まだ開業届を出していないという人も「じゃだめだ」とあきらめる必要もないです。
タイミングにもよりますが、今からでも出しに行けば間に合う可能性もあります。一刻も早く行動を起こすようにしましょう。
フリーランスがカードローンの審査に通りにくい理由
フリーランスがカードローンの審査に通りにくい理由って何でしょうか?
同じフリーランスといっても、例えば以下の4つのタイプがあります。
- 仕事師として社会からの評価が高く同年代の会社員よりはるかに稼いでいるフリーランス
- 会社員並みに稼いでおり生活面であまり不安のないフリーランス
- 平均的サラリーマンより収入が少なく生活費等の補てんのためカードローンを借りたいフリーランス
- ほとんどフリーターに近く、アルバイトなどでなんとか食いつないでいるフリーランス
このように収入基準で分けても4タイプはあるフリーランスですが、金融機関からすれば稼いでいる額に関係なく総じてフリーランスの評価は最初から低くなっています。
その主な理由について、以下で詳しく解説します。
フリーランスは収入の判定が難しい
金融機関においてフリーランスの評価が低い一番大きな理由が、この収入の判定が難しいことです。
- フリーランスの収入は景気の動向に左右されやすく、また取引先の都合で仕事がなくなり収入がいきなりゼロになるリスクもある
- 請負での事業規模が小さく収入としての安定性に欠ける
- 仮に今が良くても将来の保証は何もない、病気やケガで突然収入がなくなるリスクも高い
- 老後の退職金もなく、年金も国民年金であり支給水準も低い、そのため仮にカードローンの借入残高が大きいと老後にどのように返済して完済するかプランを立てにくい
- フリーランスに限らず自営業者は税金を払いたくない人もおり、いろいろな節税対策をした結果、申告所得の額が低くなってカードローン審査には不利になる
もちろんフリーランスといってもすべての人がカードローン審査に通らないわけではありません。
ただそのためにはまず安定した収入があることを金融機関に証明する必要があります。
いやむしろフリーランスだからこそ、その必要があるといってもいいでしょう。
また、その場合、確定申告書類の提出だけではなく、金融機関に書類の正当性を証明するため、公的書類もあわせて提出したほうがベターです。
公的書類としては例えば税額通知書、所得証明書など。さらに所得の安定性を示すために確定申告書類はできるだけ通期で提出するようにして、少なくても2期分を用意するとよいでしょう。
フリーランスはもともとスコアリングの評価が低い
フリーランスは金融機関のカードローン審査においてもともとスコアリングの評価が低くなっています。
これは私が元銀行員なので具体的にいいますが職業の評価でいえば5段階評価で2程度と考えてください。金融機関によっては1と評価される可能性もあります。
低く評価される主な理由は前述した収入の不安定性によるものですが、そのことがまた、他の属性の人よりカードローン審査に通りにくい要因になっています。
つまり、フリーランスは職種それ自体、最初からすでにカードローン審査でハンディを背負っておりそれを前提として申込みする必要があります。
もちろん所得が会社員より高く、かつ安定していることを証明できるなら、フリーランスといえどこの限りではありません。
スコアリングはすべての属性を相対評価して合計した点数で審査するので、他の評価が高ければ合格ラインに届きます。
ただし、スコアリングはあくまで仮審査の項目であり、それでカードローン審査に通ったわけではありません。
本審査に通って初めて審査通過してカードローンが借りられるので、誤解しないようにしてくださいね。
事業と個人生活の領域があいまい
フリーランスがカードローン審査に通りにくい理由のひとつがこの事業と個人生活の領域があいまいな点にあります。
税務署に開業届と青色申告承認請求書さえ出していれば、フリーランスも他の個人事業主と同様に青色申告制度のもとでいろいろな節税が可能です。
ところがフリーランスは節税に関する費用項目でも事業用と個人用の領域があいまいなものが多く、解釈次第で個人用に使った支出を事業費に入れて決済することもできます。
これが金融機関にとって「このフリーランスの本当の所得はどれ位か」を判定するときの悩みの種なのです。
これは借り入れにもいえます。仮に金融機関が「このカードローンは個人向けに限定、事業資金に使うのは禁止」と利用者に説明して貸付けても、相手がフリーランスだときちんと約束を守ってくれないこともあります。
また、金融機関の担当者も忙しいので、すでに貸付けた個々人のカードローンの利用方法までいちいちチェックするとか監視しているわけでもありません。
ただ貸付前の審査でリスクを最少化するのが担当者の務めなので、会社員と比べるとそのような使い方をされるリスクのあるフリーランスに対して審査姿勢が厳しくなるのは仕方がないことです。
会社員に比べて審査に時間がかかる
フリーランスは一般の会社員に比べて審査に時間がかかるという点もカードローンの審査に通りにくい理由のひとつです。
会社員や公務員などの給与所得者の場合、本人確認書類と収入証明書が用意できればカードローンの審査は可能です。
さらに申し込みの借入希望額が50万円以下である場合、収入証明書は原則として不要ですのでカードローン会社としても手続きが楽になります。
しかし、フリーランスの収入は一般の給与所得者とは性質が異なるため所得の確認に時間がかかります。
また、そもそも本当に事業を営んでいるかどうかも細かくチェックする必要があるので、給与所得者の審査と比べて何倍も時間と労力を使います。カードローン会社の本音としては、その時間をほかの利用者の対応に使いたいところでしょう。
しかし、フリーランスからカードローンの申し込みがあった場合、きちんと書類を整えて審査する必要があります。
断言しませんが、カードローン会社の中には手間がかかることを避けるために、窓口でいろいろな理屈をつけてフリーランスからの申し込みを断る場合もあるでしょう。
この記事でも筆者が、「フリーランスがカードローン審査を受けたいなら、きちんとすべての書類を事前に整えて申込みに行くこと」と書くのは、金融機関の担当者に簡単に断わる理由を与えないという趣旨も含んでいることをよく知っておいてください。
フリーランスのカードローンの審査基準
フリーランスにおけるカードローンの審査基準は主に以下の3つに集約できます。
- 年間所得および営業年数
- 信用情報
- 在籍確認
個々の項目について以下でさらに詳しく解説します。
年間所得および営業年数
フリーランスの年間所得・営業年数は、会社員などの給与所得者でいえば、年収、勤続年数となります。
ただ会社員は雇われ人なので、勤務先が発行した源泉徴収票や所得証明、社会保険証等の確認書類を出してもらえば金融機関が内容を確認することは比較的に容易です。
しかし、フリーランスはどの程度の所得がどれくらい安定しているかを見定めるのも難しいし、営業年数についても、本人の自己申告を聞いても真偽も確かめにくく、あくまで開業届の出された日や申告書類で総合的に判定するしか方法はありません。
そのため、フリーランスもできるだけ通期で2~3期程度の確定申告書や開業届の写しなども事前に用意して審査に臨めば、金融機関担当者も審査判定しやすくなるのではないかと考えています。
個人の信用情報
カードローンの審査では、本人の信用や返済能力を調べるために、カードローン会社が加盟している信用情報機関に個人の信用情報を確認します。
信用情報とは、ローンやクレジットカードの申し込みや契約、返済状況や他社借入などの客観的な取引事実に基づく情報のことです。
フリーランスがカードローンの審査に通るためには、本人の信用情報に傷がないことが前提条件となります。
しかし、カードローン会社が信用情報を照会した結果、61日以上の長期延滞や過去5~10年以内の債務整理などの金融事故情報が登録されていると、カードローンの審査には絶対通りません。
カードローンの審査に通るためにも、フリーランスの方はくれぐれも自分の信用情報を傷つけないように心がけましょう。
在籍確認
在籍確認とは金融機関が申込者の勤務先に電話をかけて本人がその職場で働いていることを確認する審査手続きです。
信用情報チェックとともに金融機関が審査で最も重視している手続きのひとつであり、基本的に外すことはできません。
フリーランスの場合、会社員と異なり、働いている場所は自宅になることが多いし、仮に自宅と職場が離れていても、自宅に近いところに事務所や作業場を借りていることが多いのではないでしょうか。
仮に働いている場所が自宅だとすると、在籍確認で金融機関の担当者が電話をかける先は自宅です。そのため、電話がかかってきたら本人が近くにいて直接電話に出ることが望ましいです。
本人が不在で家族が電話に出る場合でも、トラブル防止の面から、できれば家族にはカードローンを申込みした事実を事前に話をして協力を仰いでおくとよいでしょう。そのほうが在籍確認の対応もうまくいきます。
また、フリーランスのメリットは労働時間に自由が効くことです。そのため、在籍確認では金融機関が土日・祝日に電話をかけてきても本人が自宅にいれば対応できます。
在籍確認が終わらないとカードローンは借りられないので、これは休日で資金が急に必要になったときには便利ですね。
ただし、フリーランスの場合、審査に時間がかかる場合も多く、必ずしもその業者が即日審査や即日融資してくれるとは限らないので、できるだけ時間にゆとりを持って申し込んでください。
フリーランスがカードローンの審査を通りやすくする方法
最後にフリーランスがカードローンの審査を通りやすくする方法について解説します。
6つの点からそのコツについて解説しますが、ほかにも効果的な方法はあるかもしれません。フリーランスの方も自分でいろいろと工夫をして、できるだけ希望通りのカードローンが手に入るよう努力してください。
会社員時代にカードローンを借りておく
カードローンの融資審査においてフリーランスという属性は収入の安定性という面においてサラリーマンや公務員ほど評価は高くありません。
カードローンの返済日は原則として毎月1回(1契約の場合)ですので、貸付けの審査では収入の大きさよりも安定性が重視されます。
毎月の収入が不安定(独立初年度はとくに)なフリーランスよりも毎月の給与に加えてボーナスまで見込める会社員のほうがカードローンの審査では有利であり、それはフリーランスへの転職により収入が会社員時代と同程度もしくはそれ以上に稼げるようになったとしても変わりません。
・フリーランス(個人事業主) < 会社員・公務員など
そのため、現在は会社員として働いているが近い将来にフリーランスへの転職を検討しているという場合には、独立する前にカードローンへ申し込んだほうが審査では有利です。
会社員時代にカードローンを契約しておけば、フリーランスとして独立したあとも引き続きカードローンを利用できるというメリットもありますが、気をつけてほしいことが1点だけあります。
それはフリーランスになってから返済遅延や滞納を絶対起こさないことです。
カードローンは原則として1年毎の自動更新なので、毎月の返済を問題なく続けている限りはカードローン会社も本人に直接連絡をとることはありません。
しかし、複数回または長期に渡る返済遅れが生じるとカードローン会社から返済の督促があるので、そこで会社員からフリーランスになったことがバレてしまいます。
最悪の場合には、返済遅延に加えて条件違反を理由として債務の全額・一括返済を求められたり、カードローンを強制解約されたりする可能性もあります。
そのようなことがないようの返済管理には十分に気をつけてましょう。
消費者金融のカードローンに申し込む
フリーランスの場合、カードローンは銀行でなく、消費者金融に申込みするのもカードローン審査を通りやすくする方法です。
銀行カードローンの場合、貸付金利が安い分だけ相対的に審査の難易度も高くなるので、どちらかといえばフリーランスにも審査は厳しめです。
一方、消費者金融はフリーランス含む自営業者やパート・アルバイトには門戸が広く、実際にもさまざまな職種の人が審査に通ってキャッシングを利用しています。
ただし、消費者金融には総量規制があり、一般個人は貸金総額で年収の3分の1までしかお金を借りられません。
しかし、事業者の場合は、総量規制の例外規定でその収入制限が適用されず、消費者金融独自の判断でそれ以上借りることもできます。
フリーランスも事業者として開業届を出せば、消費者金融ではまさにその事業者のひとりとして取り扱いしてくれます。
また、専用の事業者ローンを販売しているのも消費者金融の特徴です。専用事業者ローンの場合、資金使途も割と自由で事業用にも個人用にも隔てなく使えます。
フリーランスが申込みすれば審査に通って、収入に関係なく大きな限度額のカードローンが利用できるかもしれません。
フリーランスがカードローンに申し込む際には、銀行でなく消費者金融を検討してみましょう。
収入証明書不要のカードローンに申し込む
フリーランスの場合、収入証明書不要のカードローンに申し込むのもカードローンの審査を通りやすくするテクニックのひとつです。
消費者金融は借入限度額50万円以下の申し込みであれば原則として所得確認書類の提出は不要ですし、最近このルールは銀行カードローンでも適用されています。
確認書類がひとつ減ればそれだけ手続きも簡素化されて、審査に通って借りられる可能性も上がります。
ただし、同時にフリーランスを含む自営業者に対してこのルールが必ずしも適用されるとは限らないことも知っておかねばなりません。
このルールはあくまで金融機関による「原則」という断り付きであり、例外があることを示しています。
その例外の筆頭に上げられるのがフリーランス含む自営業者であることは、これまでの解説からも十分に理解して頂けていると思います。
そのためフリーランスの方には、このテクニックに関しては、審査を通りやすくする方法にはこのような方法もあるという程度で読み進めて頂くようお願いします。
初回の希望限度額はできるだけ低くする
フリーランスの方は、初回はできるだけ希望限度額を低くして申し込んだほうがカードローンの審査通過が上がります。さらに収入と返済のバランスを考えて申込みすればより有利です。
どれくらいがバランスの取れた状態かというと、やはり申込額が年収の3分の1以内に収まっていることが望ましいし、自分で目安を立てる場合も、金融機関のシミュレーションを使って具体的に返済額や収入に対する返済比率を計算してみるのもよいでしょう。
また、当初の利用限度額で足らない分はあとで増額することで対応できます。そのときはすでに利用実績もできているので、初回申込時よりも審査に通りやすくなります。
ただし、増額申請のタイミングは初回申込みから最低6ヵ月、利用実績を作ってからにしてください。
固定電話を引いておく
フリーランスの場合、申込前に固定電話を引いておくことはカードローン審査を通りやすくします。
フリーランスがカードローン審査において固定電話を引くメリットはいくつもあります。
1つ目は事業者としての信用度の問題です。事業者として固定電話も引いていないような業者は、いくらインターネットが発達し、メール等さまざまな情報伝達手段がある現在においても、信用性でいまいちの感じがします。
顧客から商品やサービス等の問い合わせがあったときに今でも対応する手段の一番に思い浮かぶのは固定電話ではないでしょうか。
また、すべての顧客がインターネットの利用が得意であるわけでもありません。ネットの利用が不得意な高齢の顧客であればあるほど、また顧客が連絡する相手が事業者であればあるほど、今でも固定電話は重要な連絡手段と筆者は考えています。
事業者として固定電話を引いておくことが、まずは信用できる業者としての大前提だと思います。
2つ目に固定電話が大事な点は在籍確認への対応です。もちろん在籍確認の手続きで、金融機関から本人の携帯電話に確認の電話をかけてくることもあります。
申込時に携帯電話の番号しか伝えていなければ、連絡方法は携帯電話のみとなります。
しかし、フリーランスは商売人なので何より信用性を重んじてほしいと思います。もしフリーランスの職場に固定電話があればそれだけで事業をしている証拠にもなりますし、顧客や金融機関からの信用性も高まります。
ケータイやスマートフォンだけなら個人でも利用できるので、フリーランスの信用を高める道具にはなりません。
フリーランスにはぜひ固定電話を引いてからカードローン審査を受けるようおすすめします。
地方銀行や信用金庫で個人取引の実績を積んでおく
フリーランスがカードローンの審査を通りやすくする方法の最後は、申込前に地方銀行や信用金庫で個人取引の実績を積んでおくことです。
フリーランスが銀行カードローンを借りることは難しいと前にも書きましたが、もちろん銀行カードローンでもフリーランスが借りられないことはありません。
銀行の申込条件に沿って、フリーランスがその条件をきちんと満たすことができれば審査に通ってカードローンは借りられます。
そして地銀や信用金庫の場合、その重要な要素のひとつが申込予定の地方銀行か信用金庫で個人取引の実績を積んでおくことです。
地方銀行や信用金庫が自行で長年取引のある会社や個人に対して融資で積極的な対応をすることはよく知られている事実です。
これはカードローンでも同じで、地域密着型の地方銀行や信用金庫にとっては、自行で口座を開設してくれてさらにはローンや各種サービスまで利用してくれる人は優良顧客です。
その個人からカードローンの申し込みがあったにもかかわらずネガティブな対応をするということは、本人の信用情報がよほど悪かったのだろうと考えられます。
現在の立場がフリーランスであっても、もし会社員時代を通じてその金融機関でいろいろな取引実績があるのならまさにカードローン申込みのチャンスです。
自分にとって最も取引実績の多い金融機関を選んで優先的に申込みする、これがカードローン審査を通りやすくする秘訣です。
まとめ
フリーランスのカードローン審査について、審査を通りやすくする方法やポイントなどを詳しく解説してきました。
・フリーランスは自営業、個人事業主とともに、カードローン審査では最も評価の低い職種になるので、審査を有利に進めるためにも、必要となる審査書類を事前にきちんと準備しておくことが望ましい。
・フリーランスが希望通りのカードローンを手に入れることが望ましいが、フリーランスの場合、初めから金融機関の評価も低く必ずしも審査が通るとは限らない。
そのため事業者専用カードローンなどのフリーランスが事業者として審査に通りやすいカードローンを手に入れて利用するのも選択肢のひとつに入れておくこと。
・フリーランスがカードローン審査を受ける場合、重要な審査ポイントは年間所得・営業年数、信用情報、在籍確認の3つである。
この中で信用情報は特に重要なので、利用しているローンやクレジットカードの返済には十分注意して、申込前に自分の信用を決して傷つけないように心がけること。
・評価の低いフリーランスでもカードローン審査を通りやすくする方法はいくつかあり、本記事でも紹介しているので、実際の申込みではぜひ活用してほしい。
すでにフリーランスになってカードローンの申し込みを検討している人、これから独立してフリーランスを目指す人、それぞれの立場の方にこの記事が役立つことを願います。