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カードローンの申し込みで嘘ついたら警察に逮捕される?

カードローンの申し込みで嘘ついたら警察に逮捕される?

カードローンの申し込みでは審査をスムーズに進めたい、あるいは不利になることはなるべく隠したいという心理がはたらいて、嘘をついてしまう人がいます。

  • カードローン申込みで嘘をつくとバレるの?
  • カードローン申込みで嘘をつくと逮捕されるの?

この記事では、カードローンで嘘つくと逮捕されるのか?について、銀行員である筆者がわかりやすく解説します。

銀行以外の消費者金融や信販会社などの貸金業者も基本的な考えは同じですので、今後の参考にしてください。

銀行が考えるカードローン申し込みの「嘘」とは?

カードローンの申し込みで嘘をつくと逮捕されるのか?また、どのようにして嘘がバレるのか?

まずは、「そもそも銀行が考える嘘とはなに?」まずはこちらからお話しすることにします。

そのほうが「嘘をついたら逮捕されるのか?」について、より理解しやすくなると思うからです。

カードローンは自己申告だから間違いがあって当たり前

カードローンの申し込みは自己申告が基本です。そのため「間違いがあって当たり前」という大前提なのです。

例えば勤続年数が1ヵ月違うとか、年収や借入状況が多少違うという程度の間違いなら、銀行は気にしない(大目に見る)のです。自己申告なのだから、多少の間違いがあって当たり前という認識です。

ただし、嘘はダメです!銀行では「間違い」と「ウソ」はまったく別物として考えます。

間違いと嘘の違い~悪気があるか?で区別する

「間違い」
勘違い・記憶違い→悪気はない→自分の利益のためにやっていない。間違いがあるというだけで審査落ちさせることはありません。

一方、嘘の場合は違います。

「嘘」
意図して虚偽を入力(記入)→悪気がある→自分の利益のためにやっている。嘘と判断されれば即審査落ちとなります。

悪気はなくてもあまりに間違い(勘違い)が多い場合、これはいろいろな意味で人物的に問題があるので、審査落ちとなってしまう場合があります。自分の年収や借入状況を把握できていない「自己管理できない人」に銀行は融資しません。

間違いと嘘の違い~具体例

「間違い」と「嘘」は、例えば次のような違いがあります。

  • 間違い:年収や現在の借入状況が十万円単位で違う
  • 嘘:年収や現在の借入状況が百万円単位で違う

自分の年収を1円単位までいえる人は少ないでしょう。しかし、同様に、いくら大まかでも年収を百万円単位で間違える人はいません。調査の結果、事実と違うことが判明すると嘘をついたと判断されてしまいます。

当然ですが、これは百万単位で多く間違えるケースです。十万円単位で少なく間違えている場合は問題になりません。銀行が年収を上方修正するだけです。

また、現在の借入内容について、その一部を記入しない(隠す)ケースもよくあります。どんなに大雑把でも、どこから?いくら借りているか?を忘れている人はいません。こちらも嘘をついていると判断されてしまいます。

上記の例は、インターネット申込みなら入力、申込書なら記入で終わる場合です。申込額が大きい場合など、年収や収入の確認資料が必要になるケースもあります。こうした資料の細工も嘘に含まれますが、こちらについては後述します。

銀行はカードローンの嘘を審査で見抜くことができる

ここまで「間違い」と「嘘」について説明してきました。

カードローン審査で銀行は嘘を見抜くことができます。疑わしい点があれば、電話などで本人に事実確認をして、最終的な融資の判断をします。

問い合わせの電話がかかって来たなら、あなたは銀行から疑われているかもしれません。

申込み専用フォームの電話番号を入力する欄に「日中に連絡が取れる電話番号」とわざわざ書いてあるのはこのためです。

カードローンの申し込みで嘘をつくとバレる?

次に「カードローンの申し込みで嘘をつくとバレるの?」という問いについて銀行員がお答えします。ウソをつくと必ず、絶対にバレます。

カードローンの審査では、CICなどの個人信用情報機関に信用情報を照会して調査します。現在の借入状況は、ここでほぼすべての事実確認ができます。

そして銀行には膨大な申込み例が蓄積されています。こうしたデータを用いて申込内容に怪しい点がないかチェックしています。

また、ほかにも嘘を見破る方法はいくつもあります。これらはすべて審査に関する極秘事項ですが、今回は特別に少しだけお話します。

信用情報のデータと照合する

現在の借入状況についてはどこでいくら借りているかなどの詳細なデータを信用情報で確認することができます。

住宅ローンやカードローンなどの借入れだけではなくキャッシングも記載されています。クレジットの買い物代金も記載されていますが金融機関ではこれも借金と考えます。

このように借り入れはほぼすべて網羅されていますので、申し込みと比べて嘘をついていないか判断できるのです。

なお、信用情報に登録されない借り入れもあります。いわゆる「ヤミ金」です。原則個人が無許可で貸しているので信用情報には記録されません。「ヤミ金」という言葉どおりというわけです。なおヤミ金の利用は別の方法で調査します。調査方法は極秘です。

蓄積された申込み例でチェックする

銀行にはカードローン以外にもさまざまな融資の申込み例が蓄積されています。

この膨大なデータにある年齢や勤務する業種などから統計的に導き出して年収や借入金額のモデルケースを作っています。

40歳/勤続18年/製造業勤務/の場合
→平均年収は〇百万円、借入の平均は〇百万円

実際の申込みとモデルケースを比べることで平均値と違えば「怪しい」というわけです。

給料振込を指定した銀行には年収を把握されている

例えばカードローン申込時の年収が500万円だった場合、その銀行に給料が振り込まれていれば<月給×12ヵ月+ボーナス>で手取り年額は把握できます。また、所得税など税率は公開されているので、大まかな税込み年収まで算出が可能です。

なお、銀行では「年収=税込みの年収」のことを指します。

口座の入出金記録

<入金>
ノンバンクなどのカードローンは融資金を銀行口座に振り込むのが一般的です。振込があればその名前で借り入れしたことがバレてしまいます。

<出金>
出金記録でクレジットの引落としが分かります。この場合、買い物なのかキャッシングなのか判別はできませんが、あとで信用情報と照合すればわかります。

自動引き落としの申込み

口座にどのような引き落とし(返済)が指定されているか銀行はすべて把握しています。

直近1~2ヵ月間で引き落としがなかったとしても、例えば他社のカードローン返済口座としてその銀行口座を指定しているとバレてしまいます。

例えばノンバンクのカードローンで返済口座の指定用紙(金融機関用)は、当然その銀行に郵送されてきますので、容易に把握できるというわけです。

メインバンクには「筒抜け」

住宅ローンでも、もちろんカードローンでも、給料や自動引き落としなどで利用しているメインバンクに申込む人が多いものです。

そのほうが便利ですし、メインバンクなら金利などの条件を優遇してもらえることもあるからです。また、メインバンクとして利用する人のほうが、審査で有利だともいえます。

しかし、上記のように、メインバンクだからこそいろいろな情報を握られている、つまり、「筒抜け」な面もあることも覚えておいてください。

カードローンの申し込みで嘘をつくと逮捕される?

カードローンの申し込みで嘘がバレると逮捕されてしまうのか?

逮捕されません。いえ正確には「嘘をついても逮捕されないが、計画的な犯罪の場合は逮捕される」というべきでしょう。

カードローンは銀行などの金融機関で、ごく普通に取り扱っている融資です。これをいちいち警察が監視したりはしません。

「逮捕される」とは、あくまで銀行が警察へ通報して、その結果、逮捕されるということです。ですから逮捕されないということは、つまり嘘をついても銀行は通報しないということになります。

そこには、銀行(ノンバンクを含む)独特の理由があるのです。

嘘ついても逮捕されないのはなぜ?

嘘をついても逮捕されないその理由は、一言でいえば面倒くさいからです。

融資は断われば終わりです。カードローンの申込みは膨大な件数で、その中には嘘も数多くあります。しかし、それらについて、いちいち警察に通報などしていられないのです。

嘘の中には確認資料(これをエビデンスといいます)に細工することもあります。厳密にいえば文書偽造ですが、融資する前なら被害はないので、こちらも警察に通報することはまずありません。実際、資料の細工は良くあることです。

繰り返しになりますがいちいち警察に通報していたら、費用と手間がかかるばかりで銀行には何のメリットもないのです。また、面倒なことには巻き込まれたくないという、銀行の保守的な姿勢も一因です。

計画的な犯罪の場合は逮捕される

ただし、嘘の内容が意図的・悪質な場合などは別です。

例えば警察から、申込みがあったらすぐに通報するよう指示が来ていた場合。あるいは細工(偽造)を見抜けずに融資してしまい、そのあとすぐに回収不能になった。このようなケースは書類を偽造し、嘘の申込みで融資金を詐取した計画的な犯罪として逮捕される場合があります。

<私が実際に見た細工の例>
・源泉徴収票の数字をワープロで細工:数字のフォントが微妙に違う→看破しました
・健康保険証の資格取得年月日を細工:違いは上記と同じ→在籍確認をして嘘を看破
※職場に電話して勤務しているか?勤続年数は何年か?などを調査することを在籍確認という。

嘘をついたらそのあとどうなる?

嘘をついても逮捕されることはありません。銀行は怒ったり、注意したりはしません。断わったらもう付き合う必要がないからです。

当然カードローンは即審査落ちですが、それだけでは終わりません。その銀行では二度と借入はできません。

また、こうしたネガティブな情報は共有されるので(この仕組みも詳しくはお話しできません)、他社で借り入れすることも非常に困難になると思われます。やはり嘘はいけません。

正直に申込んでカードローンが審査落ちになったとしても、他で申込みすることはできます。もちろん審査落ちした記録は残りますので影響がないとはいえませんが、それでもいつかは借りられるかもしれません。

しかし、ウソツキのレッテルを貼られたならもう二度と借り入れはできないと考えたほうがいいでしょう。

この記事の執筆者

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知って得するお金の情報サイト「知っ得!カードローン」の運営者です。キャッシング専門ライターとして活動を始めてから、今年で6年目になります。貸金業務取扱主任者資格、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(FP)、日商簿記検定2級に合格。生活困窮者や自己破産者を救いたい一心で記事を書いています。