使ってない・使わないカードローンは解約したほうがいい?

2019年2月9日カードローンを知る・学ぶ

Q.使っていないカードローンは解約したほうがいいの?
A.使わないカードローンは解約するべきです。今すぐに、一日でも早く!

この記事では使っていないカードローンを今すぐにでも解約するべき3つの理由について銀行員が説明します。

そして使わないカードローンを保有するリスクについてもお話します。

カードローンは使っても使わなくても借金

極度額(限度・ワク)を設定して、その範囲内で借りたり返したり自由なのがカードローンです。

こうしたカードローンの特長を「貸越」と呼び、銀行融資の審査では貸越も借金と見なされます。

カードローンを満額使っているならいいのですが、まったく使っていないのに「借金している」と見られてしまうことがあります!

使っていたら満額、使っていなければ1割がカウントされる

極度30万円のカードローンを持っている人が、私の勤務する銀行の住宅ローンに申し込んだとします。

1万円でもカードローンを使っていると、私が勤務する銀行では満額30万円を借りていることにしています。

一方で利用ゼロ、まったく使っていなかった場合には、極度の1割(3万円)は借金していることにしています。

  • たとえ1万円でも使っていたら⇒フル(満額)加算
  • まったく使っていなかったら⇒一部(極度の1割)加算

これは住宅ローンなどの融資の審査において、銀行は返済比率を厳しく見る必要があるからです。

住宅ローンの審査では、返済比率を「全ての借金÷年収」で計算します。

「カードローンは極度額の範囲内でいつでも満額借りることができるし、実際に1万円使っているのだから、これはもう満額借りていることにしよう」という論法で返済比率に満額が加算されてしまうのです。

カードローンを使っていないときも同じ考え方です。

「いつでも満額借入できるけれど、今は使っていないから1割だけにしておこう」といった具合です。

このように、使っていないカードローンを持っているだけでも借金として扱われてしまいますので、使わないカードローンがあれば今すぐにでも解約したがいいのです。

使わないカードローンを解約しないと次の審査にも影響

使っていないカードローンを持っていると、次のカードローンに申込んだときの審査にもマイナスに影響します。

カードローンの極度はとにかく満額加算

逃亡、自己破産などで借金が回収できなくなることを「貸倒れ」といいます。

保証会社付きの銀行カードローンなら代位弁済で回収できますが、ノンバンクなどの保証なしのローンは貸倒れリスクは当然高くなります(だからそのぶん金利も高い)。

また業界の情報交換会で会話をした、消費者金融会社の社員から聞いた話によると、ノンバンクや消費者金融系では、原則として審査のときに貸越極度は満額加算するそうです。

つまり「使っていても未使用でも、借入残高にかかわらずとにかく満額を加算する」ということです。

ノンバンクや消費者金融系は銀行よりも貸倒れリスクが高いので、シビアな審査をしているようです。

このように使わないカードローンは、次のカードローンの審査で大きくマイナス影響します。

使っていないカードローンはタイミングを逃すと解約できない?

これまで説明してきたように、使っていないカードローンは持っているだけでマイナスなことが多いので、早く解約するべきです。

しかも、時が経つほど解約するのが難しくなり、最悪の場合にはカードローンを解約できなくなってしまうこともあります。

カードローンの申込みは簡単・解約は困難

たとえばカードローン会社の名称が変わったり、どこかと合併したり、あるいは会社が倒産してしまってどこに連絡していいのか分からなくなってしまうことがあります。

住宅ローンや他のカードローンを申込むと、未使用カードローンの解約が条件に含まれることがあります。

このとき慌てて解約しようとしたが、カードローン会社の連絡先が分からなくなって大変な苦労をしたお客様を何人も見てきました。

私が連絡先を探すお手伝いをして、ほとんどの人は無事に解約できましたが、中にはどうしても解約できない人もいました。

この方は解約できずにいるうちに自宅工事代金の支払期限が迫ってしまい、自分と奥さんのご両親の計4人に保証人となってもらい、何とか住宅ローンを融資することができました。(※ご両親はカードローンの解約が完了するまでの一時的な保証人)

私も銀行員という職業柄、付き合いで作ったままの使っていないカードローンやクレジットカードを何枚か持っていました。

私が銀行で住宅ローンを借りるときに、当然解約が必要になりましたが、カード会社に電話をしたところなんと不通!そのあといろいろ手を尽くして、やっと解約できた経験があります。

私の場合はカード会社の合併が原因で、解約までにそれほど時間はかかりませんでしたが、例えばカード会社が倒産して別会社が引き継いだ場合には、想像以上に時間がかかることもあります。

使わないカードローンは今すぐ解約するべき~まとめ

  • カードローンは使っても使わなくても借金
  • 使わないカードローンを解約しないと次のカードローン審査に影響する
  • 使っていないカードローンはタイミングを逃すと解約できなくなる

これまでお話ししてきたことは、銀行員として数え切れないくらいカードローンとそのお客様に接してきた私の経験をもとにしています。

特に自分の家を手に入れるための住宅ローンは、人の一生でもまさに一大事です。

その住宅ローンで、使っていないカードローンがあったばかりに審査でマイナスの影響が出てしまう人が、実はかなりたくさんいたのです。

ほとんどの人は幸いにも住宅ローンを借りられたのでよかったのですが、銀行員からすれば「借金のためにカードローンを作り、その存在を忘れているような人に住宅ローンを貸しても大丈夫なのか?」と疑問に感じたことも事実です。

将来的なことを考えると、やはり使わない・使っていないカードローンは今すぐに、一日でも早く解約するべきです。

この記事の執筆者情報

・加藤隆二/銀行員
地方銀行に30年間勤務する現役銀行員。FP技能士2級。融資渉外担当として事業資金調達の相談、個人住宅ローンやカードローンなど借入全般の相談、返済が困難な方からの相談にも対応。現在は融資契約書類の点検業務、不動産担保全般の書類点検などに従事。一人の銀行員として数多くのお客様と向き合い、お金にまつわるさまざまな相談に応えてきたことが自慢です。読者のために役に立つ文章を書いていきたいと思っています。